奇妙な彼氏との同棲体験
投稿者:ぴ (414)
その日の私は普段通り、ベッドの上で目覚めました。
スマホのタイマーがけたたましく鳴る音で目が覚めると、もう朝で私はいつもどおりにベッドから起き上がって、朝食を作るためにキッチンに向かったのです。
その日なんだか頭がぼうっとして、地味に頭痛がしていました。
キッチンに行ったら、「あー、そろそろ起こそうと思ったのに」と目の前に背の高い男性が現れてびっくりしました。
見た瞬間に私は一瞬誰?という言葉が頭を過り、すぐにそれが1年ほど前から同棲している彼氏だったことを思い出しました。
そして寝ぼけすぎている自分に呆れました。彼はちょっと待っててと私を椅子に座らせて、ちゃちゃっと手早く残りの朝食を作ってくれたのです。
卵焼きにお味噌汁にサラダと簡単なものではありますが、瞬く間に作ってくれて、私は「すごーい」と目を輝かせました。
いつも食べている朝ごはんだったはずだけど、私はとても感動しました。こんなできた彼氏がいることにとても感謝しました。
彼と朝食を済ませて、彼と軽くおしゃべりして、私はいつものように仕事に出かけました。
彼は満面の笑顔で見送ってくれて、私はとても嬉しかったです。
そしてだんだんと頭が軽くなって、彼のことを思い出しました。
私と彼が付き合った経緯とか、私と彼が一緒に住み始めてからのこととか、そして彼がいつプロポーズをしてくれるかという話を最近友達にしたことを思い出したのです。
私はそれらを思い出して、とても幸せな気持ちになり、いつもの会社に出社しました。
いつも通りに働いて、定時で帰ろうとしたのです。
そしたら職場の先輩が「ごめん、どうしてもこの仕事が終わらないから手伝って」と資料を渡されて残業をさせられることになりました。
ちょっとため息が出そうになったけど、先輩には日ごろからお世話になっていたので、仕方なく手伝いを了承しました。
その先輩に「ごめんね、何か予定あったりしなかった?」と聞かれましたが、私は「ないですよ」とすかさず答えました。私は大事なことをすっかり忘れていたのです。
家に帰ると部屋に電気がついていて、私はびくっとしました。
そしてしばらく考えて、彼と一緒に住んでいたことを思い出したのです。
今考えるととても奇妙だと思います。一年前から一緒に付き合っている人なのに、それを忘れて部屋に電気がついていることに驚くなんてこと普通あるでしょうか。
私はすごく自分に違和感を感じました。そうして首をひねりながら帰宅したのですが、家に帰ると彼がなぜかしょんぼりして待っていました。
彼があまりに元気がないので、どうかしたのかと私は尋ねました。
すると彼が「今日何の日か覚えてない?」とちょっとぶすっとして私に聞いてきたのです。
私はしばらく考えて、はっとしました。今日が彼の誕生日だったことをそこで思い出したのです。
私はものすごく動揺して、彼に謝りしました。
確か数日前に一緒に買い物をしたときに、私が誕生日に何か作ってあげると彼に言ったように思います。
それをすっかり忘れて、私は先輩の残業を手伝ってしまったのです。
明らかに誕生日を忘れられてへこんでいる彼の姿を見て、すごく罪悪感が押し寄せました。
さらにその日私は彼の誕生日プレゼントすら買っていなかったのです。
さすがにそんな自分に呆れ果てました。
妄想なのか心霊なのか曖昧なのが面白かったです
なんということでしょう
↑いや、妄想でも心霊でもなく不審者だったんだよ