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びぃさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

騒音トラブル
短編 2022/07/07 23:44 1,050view

私がまだ学生だった頃の話です。

大学1年生であった私はアパートを借りてひとり暮らしをしていました。

住んでいたのは3階建ての1Kアパート、302号室を借りていました。

アパート住民には学生かどうかは分かりませんが、私と同い年くらいの方や年上の社会人っぽい方、高齢の方など色んな世代の人たちが住んでいたようです。

安物件ということもあり、壁が薄いせいか、隣接する部屋や下の部屋から物音が聞こえることは珍しいことではありませんでした。

そのためか、私が入居した当時からエントランスの掲示板には「深夜の騒音がうるさいという苦情が入っております。住民の皆さまには、注意の程よろしくお願い申し上げます。」という旨のお知らせがいつも貼られていました。

しかし、少なくとも自分が知る限り深夜に騒音が聞こえたことはないことや音には日頃から気を遣っていたので、「おそらく私のことではないだろうし、下の階のトラブルだろう。」

そう思いながら過ごしていました。

ある日、深夜に夜食を買いに行こうと部屋を出ると角部屋の307号室の前に警官が2人立っているのを見かけました。

インターホン越しに307号室の住人と話していたようであり、私が鍵を閉めていると、話を聞き終わった警官がこちらに向かってきたので、目が合ったタイミングで軽く会釈しました。

警官のほうも会釈を返してくると「すみません、近頃、深夜に騒音を耳にしたことはありますか?」と尋ねられました。

私は「いいえ」と答えた後、逆に質問してみると、やはり騒音のことで307号室の住人に呼ばれたようです。

警官は礼を述べると、怪訝そうな顔をして去っていきました。

「騒音って3階だったんだ・・。」

少し驚きながらも買い物を終えて、アパートへ戻った折り、先ほどの件もあったせいかエントランスのポストがやけに気になりました。

普段は302と書かれた自分のポストにしか意識を向けていませんでしたが、ポスト全体をよく見るとおかしなことに気づきました。

苦情の主が住む307のポストの周り、306、206、207のポストに郵便物が入れられないようにテープがしてありました。

つまり、307号室の周りの部屋は空室、だれも住んでいなかったのです。

私はそのアパートに大学2年の終わり頃まで住んでいたのですが、306、206、207のポストのテープと深夜の騒音に関するお知らせがはがされることは最後までありませんでした。

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コメント(1)
  • 騒音トラブル怖いですよ。

    2023/08/22/20:51

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