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呪い・祟り

Sapmuriteさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

追いかけてくる女
短編 2022/06/29 15:15 1,579view

これは僕が中学校に入ってすぐの話だ。

僕の学校はエレベーター式で内部から推薦で入ってくる小学校組と外部から受験して入ってくる外部組で構成される学校だ。外部でも内部でも同じクラスにはなるから時間が経てば見分けがつかないほどに仲良くなった

そんな楽しい日常が続いていくだろうと思っていた二学期の始業式。クラスメイトのAが転校した。

俺たちは全く意味がわらからなかった。Aはクラスのムードメーカーだったし決して誰とも喋らずクラスに馴染めていないやつではなかったからだ。
俺たちは家庭の理由で転校したのかと思い、その日の夜俺はAに電話をかけた
俺は出てくれないと思っていたが、Aは電話に出てくれた。
俺は真っ先になんで辞めるんだよと聞いた。でもAは別にとはぐらかしてくる
何も話してくれないAに怒りを感じ俺は大声で「なんでやめるんだよ!!!!教えろよ!!」と強く怒鳴った
そしたらAは話さないといけないと悟ったらしく、嘘だと思うかもしれないけど本当のことだからなと前置きを入れて話し始めてくれた

夏休みに入ってから3日に1回のペースで同じ夢を見るらしい
その内容が、学校の最寄り駅から学校までの道のりのどこかにリスポーンするんだと。そしてリスポーンされると横に老人がいて「後ろにいる女に捕まるなよ。学校のグラウンドにある銅像を触れば女は消える」とだけ言って消えるらしい。もちろん毎回全力で走るんだけど学校と駅までの距離は歩いて30分走るのはなかなかにしんどい距離だ。そしてどんだけ全力ではしっても後ろから追いかけてくる女との距離は縮む一方らしい。駅から学校までの道はほぼ一直線で女の位置も見えやすく恐怖と焦りでうまく走れない。しかも女は走っているわけではなく歩く速度が異常なほど速いそうだ。そして毎回女に捕まるそうなんだが捕まるときに「みーつけた」と耳元で囁かれ目を覚ますらしい。

そして女に捕まった日は一日中吐き気と頭痛とめまいといった体調不良が起き、生活に完全に支障が出ている。学校や親にも話し、学校にも行けそうにないほど体調が悪化したので転校したらしい。

俺は3年経った今でもこの話を鮮明に覚えている
転校したあと親の転勤で北海道に引っ越したらしくあれ以降Aとは話せていない。Aが今どうなっているのか、俺たちにはわからない。
ただ、1つわかったことがある。学校ができる数年前通学路で中学生の息子をかばって事故死した女性がいたらしい。
もしかしたらその人はAを自分の息子と勘違いして追いかけていたのかもしれない。

今でも誰かを追いかけて

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