思い出せない記憶
投稿者:J2 (8)
「3回目以降、私が場所を提案するように言われた。「男女交際は女性が全て用意して話を進めていくものよ。」と言われた。」
「彼の後をついて回って疲れた。少しは私の行きたい場所も聞いてほしい。」
「いつまでこんな日々が続くのだろう。もう私は結婚なんて一生したくない。」
そんな愚痴が書かれたメモを見て驚いたのは、その時の私の記憶が一切ないこと。
でも、私が見ているメモ書きはどう見ても私が書いた字です。
勤めていた職場に入社し、新人研修が始まったあの日。
全部署へあいさつ回りをし、その後先輩から教えてもらった業務を一生懸命覚えた日。
それから独り立ちし、自分の仕事を時間内にこなすことに必死だった日。
例の老婦人と出会い、何度か取引を行った後、老婦人が亡くなったことを聞いた日。
そして、2年後体調を崩して仕事でも極端にミスが増えた。
どうしても老婦人のお孫さんとの見合いやその後のデートが記憶から抜けているのです。
除霊をしてからなぜか元同僚からのメールも来なくなりました。
再びあの時除霊をしてくれた神主の元を訪れ、その話をしました。
神主はこう言います。
「会社のお客様だった老婦人は、あなたのことをすごく気に入っていたようですね。
依存や執着のような強い心の念を感じました。それと同時に、若い男性からの強い念を感じました。
たぶん、彼は今もこの世に生きている。そしてあなたのことを強く思っている。
それが生き霊のようになったのでしょう。でも、あなたは彼のことを受け入れたくない思いが強い。
彼と会った時のことは辛かったからこそ、記憶から除外されているのでしょうね。」
どうしても思い出せない縁談の後の話。
不思議なこともあるものなんだと思いました。
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