口はある意味災いの元
投稿者:廉 (8)
短編
2022/05/04
00:54
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友達と自転車で遊びに行った時に聞いた話だけど、何でもその友達はオカルト系のサイトを見るのが趣味になっていて、肝試し感覚で私は聞いていた。
その中で肝が冷えた話は、
「生前、同級生にイジメを受けていた子が手足を縛られ、首を絞められて殺された。当時は誰かの犯行であると断定されたが数年後、イジメを行った奴等は手や足、若しくは首を切られて死んでたらしく、犯人はまだ捕まっていないらしい。この話を聞くと夜に鎌を持った人が現れて手首や足首を切り、最後には首を切られる」
という話だった。
今となってはそんな話は嘘だとわかるが、当時は中学生であった私はその話を信じてしまい、その日の夜は眠れなくなってしまって、いつもは別の部屋で寝てたがその日だけ兄弟と一緒の部屋で寝た。
次の朝起きた時は当然だか手首や足首、首ももちろん無事だった。
ホッとして学校に向かったが、学校についた時、昨日話した友達が来ていなかったが、その日のホームルームで、担任から「◯◯(話した友達)は昨日交通事故にあって現在入院中で、特に首の骨が折れる重体でまだ意識が戻らないらしい」と伝えられた。
その日は夏で蒸し暑い日だったが、その日だけは内側から何かが冷えてるような感覚だった。
帰りに近くの神社でお参りし、友達の無事を祈った。
幸いにも意識は戻ったが、通学するまでに3ヶ月もかかった。
私がお見舞いに行った時、友達は「あの話はするな」と訴えるような目をしていた。
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