A子の家
投稿者:J2 (8)
私が高校生の頃出会った女友達A子は人見知り気質で大人しい印象の人でした。
気づけば話すようになり、出会って数か月で共通の趣味で意気投合。
周囲からも仲が良いと言われるほどの親友になっていました。
しかし、A子の様子に少し違和感を感じることがありました。
それは、学校終わり必ずバタバタと家に帰ろうとし、寄り道を全くしないこと。
それと、休日に遊んでも必ず夕方の17時には帰ることです。
学校終わりには早足で帰宅し、私が買い食いを誘ってもずっと断っていました。
いつも一緒に帰宅していたものの、少しでも私の帰り支度が遅いと放って帰られることもありました。
休日に遊ぶ時も、時間ギリギリに遊んでは慌ててA子をバス停まで見送っていました。
買い物やカラオケ等、その日することを事前に決めて順序良く回らないといけないため、大変でした。
A子と遊びたいと思う反面、A子のペースに合わせるのがしんどいと思うことも多かったです。
少し疲れた様子でA子に「なんでそんなに慌てて帰るの?」と何度か聞いたことがあります。
その度にA子は「親が厳しいから。」と言い、私はすごく怖い親御さんをイメージしました。
A子と出会って3年が経ち、私たちは卒業を間近に控えていました。
それぞれ別々の就職先に内定が決まっており、卒業後会えなくなると感じた私はA子にお願いをしました。
それは、ずっと断られていたA子の家に遊びに行くことです。
A子はその時初めて「良いよ。」と言ってくれました。
学校から電車で20分ほどの駅から歩いてすぐだと言うA子。
家は市営の団地だという話をしながら一緒にA子の最寄駅まで電車で向かいました。
A子の最寄駅に着いてから2時間近く歩いたでしょうか。
辺りは鬱蒼と茂った草木に囲まれた公園だけになり、「まだ着かないの?」とため息交じりに呟きました。
「あとちょっとだから。」と言われ、A子の家に着いたのは駅から歩いて3時間ほどのこと。
鬱蒼と茂った草木が急に開け、高層マンションのような建物が見えました。
「これって本当に市営団地?」「A子って毎日こんな長い距離を往復してるの?」
色んな疑問を抱えつつ、11階建てのマンションの7階に行き、A子の家に転がり込みました。
疲れもあったのか、少し漫画を見てからA子と2人で寝てしまいました。
結局長時間歩いて寝ただけのA子の家を後にし、その日は帰宅しました。
帰宅する際は下り道だったこともあり、少し楽でした。
一緒に着いてきてくれたA子に普段行く小さな商店を紹介されたり、世間話をしながら歩きました。
最寄駅周辺になるとさっきまでの静かさが嘘みたいに人が一気に増え、その人混みにまぎれるように電車に乗り、A子と別れました。
素晴らしい❗
製鉄所が山の中に有ることは滅多にないけど、
震災は阪神淡路大震災のことだろうし
神○製鋼系の工場のことかな?
(´・ω・`)・ω・`) キャー
/ つ⊂ \ コワーイ
面白かった