四十九日の不思議
投稿者:冬の終わり (5)
短編
2022/04/18
15:55
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もう十年以上前、祖父が亡くなった時の事です。
祖父は老いてから余り健康な方ではありませんでしたが、それでもなんとか祖母と二人で暮らしていました。
ところがある時肺炎にかかり、入院してから一か月も経たずに亡くなってしまいました。
私は丁度大学に入学したころで、新生活のストレスや祖父の死去で、かなり気落ちしていました。
お葬式が終わって、祖父母の家に遺骨を持ち帰り、自宅に帰ってからそれは起こりました。
私は眠るときに豆電球をつけているのですが、豆電球の小さな灯りが、一瞬消えたりついたりするんです。
最初は豆電球が切れかかっているのかと思いましたが、ほぼ毎日、ベッドに入って程なくすると、豆電球はチカチカと明滅して、すぐいつも通りのオレンジの灯りに戻り、切れかかった時のように暗くなることはありません。
その時直感的に、「ああ、おじいちゃんが居るんだな」と思いました。
更に不思議なことに、この豆電球のチカチカは、祖父の四十九日が終わるとぴたっと止んだんです。
四十九日の間はまだあの世に行かずこの世に居る、と言いますが、それを信じたくなるような、優しい祖父の顔を思い出させてくれる、ちょと不思議で嬉しい出来事でした。
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四十九日で成仏するって本当なんですね
可愛い孫に最後まで、寄りそっていたんですね。優しいおじいさん