オトギリソウの花言葉
投稿者:ぴ (414)
長編
2022/04/11
00:28
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まるで誰かに操られたみたいに私の家のポストに花を入れていたといわれて、私はなんともいえない不気味さを感じました。
それからしばらくして、私は友達からぞっとする話を聞いたのです。
高校のときに私にオトギリソウを毎日プレゼントしてくれていた彼女が1年程前に不良の事故で亡くなったらしいと教えてくれました。
そしてその人が亡くなった1年後の命日が丁度私の家のポストにオトギリソウが入れられていたその日なのです。
血の気が引くようなぞくぞく感を味わいました。
職場の先輩は本当に私と親しくも仲が悪くもなかったのです。
特別オカルトを信じているわけではないけど、それをやらせるように仕向けたのは、高校時代に同じことをした死んだ彼女なのかもしれないと考えてしまうのです。
彼女が亡くなってしまった今、どうして私は彼女に恨まれていたのか永遠の謎です。
けれども、この花が贈られてきたということは、彼女はいまだに私を恨んでいるのかもしれないのです。
恨まれる理由が分からないのがとても気持ち悪く、気がかりで不安です。
もし過去に戻れるなら、その真相を知りたいともう叶わぬ思いを抱いてしまいます。
あの日に戻れるとしたら、彼女に「どうしてオトリギソウを私に贈るの?」と聞いてみたいです。
その答えがどんなにぞっとする答えだとしても、今の何も分からないもやもやした状態よりもよっぽどマシだろうなと思います。
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