永遠の女子高生
投稿者:kanze666 (10)
短編
2021/01/24
20:33
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高校時代の話。
国語の授業の後、とても眠かった私はウトウトしてから目を覚まし、ふと教室の外…廊下の窓の所を見ました。
女子生徒が窓の外を眺めています。
その子に重なり向こうの景色が見える…
寝ぼけているんだと目を擦りまた見ました。
よりクリアになった視界に、半透明で白い姿。
斜め後ろの顔が、こっちを向く──その瞬間咄嗟に目を反らし、「いや幻覚だ」とまた同じ所を見たら、居ません。
「寝ぼけていたせいだ」心臓を落ち着かせながら必死でそう言い聞かせました。
数日後、家庭科の授業で必要なものを資料室に取りに行きました。
そこには歴代の制服が、トルソーに着せてありました。
その中の一つに見覚えがありました。
襟が特徴的な形…あの半透明の女子が着ていたものと、まったく同じです。
震えながら制服に貼ってある着用期間を見ると、昭和48年まで…私は生まれていないし、見た事もないはずです。
あの子は一体いつまで、あそこに佇んでいるんでしょうか。
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「ゆめのかよいじ」って漫画、読んだでしょ。
作者です。お読み頂いてありがとうございます。
その漫画は存じませんが、資料室で古い制服を見つけるエピソードも同じなんでしょうか?
だとしたらそっちの方が怖い話ですね…。
とても歴史のある学校に通われていたんですね。
建物も雰囲気のある古めかしいものを想像しました。