古い家を購入する時は気を付けて
投稿者:水琴 (18)
古い歴史のある街で家を買う時は、気を付けた方が良いようです。
私の縁戚に、家を探している者がいました。
お店も開きたいということで、2階建てを色々見ていました。
手頃な物件を見つけ、1階を店舗用に改築していた時のことです。夜、2階で寝ていると下で音がします。コトッコトッと言う軽めの音です。杖でもついて歩いているような音だったと言います。
気のせいと思っていましたが、毎晩なので彼はある夜音がしたので1階へ降りて行きました。
すると、途中で階段を踏み外して階下へ落ちてしまい、脚を骨折してしまいました。
一時入院し、退院してから改築も終わり、お店をオープンした後、彼は音の真実を知ることになりました。
お店を訪れたお客さんの中で、その街に古くから住む年寄りが、彼の松葉杖を見て言ったのです。
「この家は杖をつく音がしないかね? この家に住んでいた老人が足が悪かったからね。彼は今でも店の前に置いていた自分の椅子に杖に両手をもたせながら座っているよ」
と。
亡くなった老人はこの家に70年以上住んでいたと言います。子供や孫達が新しい家に移っても、足が悪いことを心配されても、老人は頑としてここから出ることは無かったそうです。それだけこの家への老人の思いは強かったので、勝手にいじられるのがいやだったのかもしれません。
毎日家の前に置いた椅子に座って通りを見ることが、その老人の日課だったそうです。お客さんの年寄りにはその姿が見えるのだそうです。
縁戚の者は、お線香を上げて老人の霊を弔い、その後は怖い目には遭っていません。
それにしても、やはり古家を買う時は以前住んでいた住民のことを聞いておいた方が良いでしょう。
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