飛行機事故のあとで
投稿者:水琴 (18)
短編
2022/03/12
18:01
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これはある飛行機事故後の話です。
単独機としては史上最大の犠牲者を出した日本での飛行機事故では、500人以上の死者を出しました。
この飛行機は定期便だったので、サラリーマンが多く乗っており、また夏休みだったので子供が一人旅で多く乗っており、多くの人達が家族を失いました。
その事故後、飛行機が墜落した地元の住民は、不思議な経験をしています。
そして、夕方暗くなってからの外出を控えるようになったそうです。
ある人は、
「大阪はどちらの方角でしょうか」
とたずねられ、振り向くと誰もいなかったそうです。
同時に全身に鳥肌が立ったと言います。
また、ある道路では、暗くなるとサラリーマン風のスーツ姿の男性が現れました。
更に、母親と子供の2人連れから声を掛けられた人もいました。
事故で急に亡くなった人達が、まだ生きていると思って大阪への道を聞いたり、或いは自宅への道を聞いたと言います。
このように迷ってしまった霊達を、どうすることも出来ず、地元住民は夜間は出歩かないことしか出来なかったそうです。
その後、合同葬儀が行われたり、慰霊碑が作られたりすると、段々とそのような話は聞かれなくなったということです。
ただ、山にはまだ事故当時のまま残っている霊が多数いるという霊能者もいます。
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