これは私が実家にいた時の話です。
家は昔から変わった習慣があり家の東側にある戸棚の上に毎日お菓子とジュースを置いておくのです。
そのお菓子とジュースは夕方には無くなっています。
生まれた時からずっとそうだったのでこれが普通だと思い特に気にも留めませんでした。
ある日学校でその事を話したら「なにそれ怖い」「おかしいよ」と言われ始めてこれが普通では無いのだと知りました。
それから母になぜお菓子とジュースを置いているのかなぜ無くなっているのか尋ねました。
そしたら「こういうものなの」とこれ以上追及して来るなと取り合ってくれません。
私はお菓子とジュースが無くなる瞬間が見たくて休日に物陰に隠れて観察する事にしました。
一向に減る気配は無く観察するのも飽きて来た頃に母に見つかってしまいました。
「見られてたら食べられないでしょ」と叱られ納得出来ない私はどうしても気になった旨を伝えました。
母はため息をつくと同時に真相を話してくれました。
半世紀ほど昔この家には幼くして亡くなった子供が居たそうです。
体が弱い故に家族にも疎まれ誰にも看取られず死にました。
それ以降時々子供の泣き声が聞こえて来るようになりました。
生前蔑ろにしてしまった詫びと供養の為にお菓子とジュースをお供えしているそうです。
今でもそのお供えは続いています。
早く成仏して欲しいと切に願います。
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