夫の仕事は人によっては差別されることもあるような職業です。
主に個人宅へ伺って作業するのでいろんな人がいると言っていました。
作業した後に料金を払ってくれない人、作業してしばらく経ってからクレームをつける人、明らかに違法な事をやっている人など様々な人がいます。
ある日夫が個人宅へ伺ったとき、いらないゴミの回収を頼まれました。
職業的にもよくあることなので快く引き取ったのですが、そのゴミ袋は透明なので中身が見えます。
いろんなゴミの中に混じって、小さな遺影も入ってました。
夫が慌てて依頼主に捨ててしまっていいのか聞くと、依頼主は捨ててくださいと言っていたので仕方なくトラックの荷物入れに入れてから会社へ向かいました。
すると運転中鼻をすするような、嗚咽を漏らすような泣き声がトラックの荷物入れから聞こえてきたそうです。
夫はすぐピンときました。
さっきの遺影で間違いないと確信しました。
しかし、夫も仕事なのでどうすることもできなく、震えながら知らないふりをして会社に戻ったそうです。
会社に着くころには泣き声も聞こえなくなったのですが、会社にゴミを置いて自分のトラックに戻ったら助手席に手形があったようです。
遺影をゴミとして捨てる人の気持ちが分からない、勘弁してほしいと夫は言っていました。
前のページ
1/1
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 15票
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。