私の部屋の女と男

築50年の分譲マンションに夫と愛犬1匹と暮らしています。

マンションに引っ越した当初、自分の部屋で1人布団を敷き寝ていました。

自分の部屋で寝ると高頻度で、金縛りにあっていました。身体が動かなくなりますが、金縛りには科学的な証明ができますし、毎日ではなかったため対して気にしていませんでした。

あれは初夏のことでしたでしょうか。私はいつもの様に、1 人自分の部屋で寝ていました。すると突然耳鳴りがして金縛りに遭いました。耳鳴りがしたのは初めてでしたが「いつもの金縛りか」と思いましたが、その日はいつもはないことが起こりました。身体が重くなり、誰かに見られている様な視線と息苦しさを感じました。恐る恐る目を開くと、長い髪で顔が隠れた女が私の身体の上に乗り首を絞めていました。恐ろしくて、逃げ出そうとしても声は出ませんし、身体も動きませんでした。眼球だけは動き、部屋を見渡すと、私の足元には、ハットを目深に被った男がこちらを向き立っていました。私は更なる恐怖でどうしていいか分からず、心の中で「やめて、苦しい」と何度も叫んでいました。しばらくすると身体が動き、女も男も消えていました。

私はすぐに夫の元に行き、体験したことを話しました。夫は、夢だと信じてはくれませんでした。その日からかその前からか、定かではないのですが、私は体調が優れないことが多く、また自分の左側に誰かの気配を感じる様になりました。結局体調不良の原因は不明でしたが、今では元気に過ごしています。しかし、今でも時々自分の左側に誰かの気配を感じることは続いています。

普段吠えない愛犬が私の部屋の方を向いて吠えることがあり、今でもあの日の女と男が来るのではないかと恐怖を感じています。