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妖怪・風習・伝奇

羽根物さんによる妖怪・風習・伝奇にまつわる怖い話の投稿です

座敷童っているよね
短編 2022/02/23 02:48 1,380view

自分が学生だった頃、自分用の部屋をあてがわれていた。

その日は前日に友達と夜遅くまで遊んでしまい、その上寝つけずようやく朝方に眠りについた。

すると、小さな子供が走り回る足音とキャッキャッと笑っている声が聞こえてきた。

自分は眠くて、うるさいなと思いながらもそのまま放って寝ようとしていた。

なぜ放っておこうと思ったかと言えば、母親の友人がその子供を連れて良く遊びに来る。その子供たちの中には3~4歳の子もいてよく家の中を走り回っていたからである。

なので今回もまた遊びに来たのだろうくらいに思っていたのだ。

しかしその足音と笑い声は次第に大きくなり自分に近づいてくる。

うわ~ホントにうるさいなと思っていたら、なんと身体の上を走り回るようになった。

踏まれた身体がいたんだ。しかしここで自分がまったく動けない事に気付く。

しかも複数人いるのではないかと思えるくらいあっちからもこっちからも走ってきては身体を踏みつけて去っていく。

しかし聞こえる笑い声はひとりのものだけで、それが複数重なる時があって不思議に思ってもいた。

こんな状況にありながらなぜだか全く恐怖を感じない。

だが、踏みつけられる頻度が激しくなってきていて、いい加減につらくなってきて「やめてくれ」と叫びそうになった。

するとその時、股間を強く踏みつけられて「ぎゃっ!」と悲鳴と共に起き上がった。

気が付くと周囲には誰もいない。部屋には静けさと股間の痛みだけが残った。

あれは座敷童だったのではないかと思っています。

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