とある廃屋のフェンスに囲われた空間の記憶
投稿者:候 (9)
これは僕・A・B(男3人)、C子・D実(女2人)で
心霊スポットに行った時の話です。
当日、話の流れでAが「心霊スポットに行こう」言い出し、
Aが最近知った心霊スポット(車で1時間くらい)に行くことになりました。
僕の運転でその場所へと向かい到着してみると、
そこは山の中腹にある廃村でした。
空き地に車を停めAに「心霊スポットはどこ?」と聞くと
「ここから歩いて5分くらいの所」というので
5人で懐中電灯を照らしながら進んでいくと
フェンス(高さ3mくらい)に囲まれた廃屋が現れました。
その瞬間です。
Bが突然走り出し、フェンスにジャンプしてしがみつき
そのままよじ登って中に入ろうとしたのです。
本当に一瞬の出来事でした。
咄嗟に僕はAに「やばい!Bが中に入るの止めるの手伝え!!」
と叫びました。
その声を聞いてAはハッとした様子になり
中に入ろうとしているBにジャンプしてしがみつきました。
僕もAに続いてBにしがみつき中に入る寸前のところで
フェンスから引き剥がすことに成功しました。
Bは白目を剥いていて意味不明な言葉をつぶやいていました。
とにかくやばいと言う事になりBを車に詰め込みその場から離れ、
そのままC子、D実を家に送りBは僕の家に連れていきました。
後日、正気に戻ったBに詳細を尋ねると
「フェンスが見えた瞬間周りが真昼のように明るくなったと思ったら、
フェンスの中心でキャンプファイヤーを囲んでいる数十人の男女が
手招きして自分を呼んでた。」と語ってくれました。
昔あそこでは何があったかは謎ですが、
あのままBが中に入ってしまっていたらと考えると今でもゾッとします。
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