金縛りと壁時計
投稿者:候 (9)
僕が高校3年生の頃の話です。
地元の高校の野球部に所属しており、毎日ハードな練習をしていました。
その日も疲れてクタクタになりながらベットに入り眠っていました。
普段はうつ伏せか右肩を下にして寝ていたのですが、野球部の仲間に投げる方の肩を下にして寝ると怪我しやすいと言われたのでその日は左肩を下にして寝ていました。
普段は夜中に目が覚めることがなく朝まで寝ていられるのですが、その日は夜中に目が覚めました。
少し不思議に思いながら時計を見ようと思って体を動かそうとしたその時、体が全く動かない事に気がつきました。
初めは物凄く焦りましたが、「あー、これが金縛りか」と面白い事が起きたなーくらいの感覚でいたのですが、徐々に体が動かない恐怖を感じ始めました。
動けない状態が何秒経ったのか覚えてないのですが背中に誰かがいる気配をハッキリと感じました。
振り返りたくても体が動かず、その間もずっと背中に誰かがいる気配がありました。
僕が背中を向けている方に壁時計をかけてあるのですがその時計が下に落ち「ガシャン!」と大きな音と同時に僕の金縛りも解けて振り返る事が出来ました。
しかし、そこには誰もいませんでした。
次の日の朝、家族にその話をしたのですが、誰も僕の部屋にも来ていないし、時計が落ちた音も聞こえなかったと言われました。
家族のみんなからは夢だよと言われたのですが、実際に時計は落ちていましたし、壁に画鋲を付けてそこに引っ掛けるタイプの壁時計を使っていたのですが画鋲は落ちていなくて時計だけが落ちている状況でした。
誰かが持ち上げない限り時計が落ちる事は無いと思いますので不思議な体験をしたなと思いました。
父母が葬儀屋に勤めているのでもしかしたら誰かが僕の部屋にいたのかもしれません。
ちなみにそれ以来壁時計は付けなくなりました。
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