津波の夢とたくさんの顔

東日本大震災から1年後に津波被害があった地域へ引っ越した時の話です。

地元の方へ聞いたところ、住居は海から離れていたのですが、それでも津波がぎりぎり届いていたそうです。

そういう話を聞いたせいか、津波の夢を頻繁に見るようになりました。

かなりリアルな夢でしたが、気のせいだろうと思い、あまり気に留めていませんでした。

するとある日、またいつものように津波の夢を見て、頭では夢だと分かっている状態だったので起きようとしました。

しかし、体が動きません。

目を開けようにも、瞼も開きません。

そうこうしているうちに津波の夢は終わっていて、目の前が真っ暗になりました。

すると、目を閉じているはずなのに、たくさんの顔が浮かび上がってきました。

声を上げようとしても声が出せず、体も動かない状態が続きました。

疲れてまた寝てしまっていたようで、気付いたら汗だくになっていました。

その後何度か同じような事が起こったため、霊感が強い知人に何か解決する方法がないか相談しました。

その知人が教えてくれた方法は、部屋でお香を焚いて、「私では力になれないので元の場所にお帰りください」と念じてみてと言われました。

お香に違和感を感じたのですが、線香を焚いたら余計に集まるよと言われたので、言われた通りお香を焚きました。

あとはひたすら念じてみたところ、それ以降金縛りは起こらなくなりました。

ただの偶然と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、不思議なことってあるのだなと思いました。