近づく泣き声と足音
投稿者:ゆうりん (7)
「あぁ。良かった。勘違いだったのかも。朝から動いていたし、疲れて寝ぼけてもいたのかもな。」とほっとして、安心したのか無意識に目を開けると、
そこには子供の脚のようなものが2本視界の端に見えたんです。その時はまだ金縛りも残っていて、私は眼球だけが動かせる状態だったのですが、それでもしっかり脚の1部が見えました。
とてもびっくりしたせいか、手の指さきから腕が急に冷たくなってきたのを覚えています。
私はそのまま眼だけを動かし、見えたその足をたどって上の方をみると、赤いランドセルをが見え、ランドセルを背負った子供の後ろ姿が見えたんです。
身体もうごかなかったことと、怖くて顔まで確認することができなかったのですが、あの時は確実に傍に立っていたと思います。
その場はとにかく恐怖しかありませんでした。叫びたいけど、声はでない。布団をかぶりたいけど動けない。とにかく目をつぶるしかありませんでした。
心臓がバクバクしたまま、何もしないで。何も出来ない。と思いながら時が過ぎるのをとにかく待ちました。しばらくその状態のままでいると、気づいたら寝てしまったようで、朝を迎えていました。
朝起きて、私は主人の母に昨晩の出来事を話してみました。すると、主人の母はとても驚きながらも、もしかしたら、、、と昨日の忘年会に参加していた親戚のおじさんの話をしてくれました。
もう何十年も前の話になるそうですが、その方のお子さんが交通事故で亡くなっていると。亡くなってしまった子はちょうど小学校の低学年くらいの子供だったと思う。と主人の母は言っていました。
亡くなった子の父親である親戚のおじさんは現在地方にすまわれていますが、昨日は久しぶりに東京へ出てきて、忘年会にも参加していました。
義理の母が言うには、もしかしたら、お父さんが楽しく過ごしているのを見に来たのかもね!と話していましたが実際あれはなんだったのか。
親戚の亡くなってしまった子だったのか。
楽しい場所でみんなで遊んでいたからそこにいる子を連れてきてしまったのか。
はたまた、全て私の夢の中の話で勘違いなのか。。
聞こえてきた泣き声は幼児くらいの泣き声であったのに、私の視界に入ってきたのはランドセルを背負った子供。
あの夜、私の傍で何が起きていたのかはわかりませんが、その時記憶は数年たった今も鮮明に覚えています。
その時以来、そのような不思議な事は今のところ起きていません。しかし、今でも主人の実家に泊まると、その時のことを思い出し、背筋が寒くなる感覚を覚えます。
これが、数年前に私に起こった不思議な話です。
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