歩きスマホの霊
投稿者:TOHA (18)
スマートフォンが普及してから早10年以上経過しました。
ガラパゴス携帯(以前の携帯電話)と比べてできることが増えたのは良いのですが、以前よりユーザーのマナーが悪くなったと私は感じます。
例えば、歩きスマホ、あなたも外に出ると数人または数十人がそれをしているのを目撃するでしょう。
今回は、私の知り合いが歩きスマホを行って起こったちょっと怖いお話をしたいと思います。
遡ること3年前のことです。
その人は、毎日電車で職場を通勤していて、歩きながらスマートフォンを使用して朝のニュースなどをチェックするのが日課だったそうです。
もちろんそれを知っている職場の同僚からは、危険だから止めたほうが良いと言われていましたが、その言葉に全く耳を貸さなかったそうです。
ある日、その人は、相変わらず歩きスマホをしながら通勤していました。
そのとき、急に自転車がその人に向かって走ってきましたが、スマートフォンに夢中になっていたため、自転車に気づくのが遅れて正面衝突して足を骨折してしまいました。
その後、救急車で病院へ運ばれ、手術を受けた結果、全治2か月と言い渡されました。
事故の情報を聞いた会社の上司が病院に飛んで来て、本人からけがの原因を聞いたら激怒して今後、歩きスマホの禁止を命じました。
リハビリが始まったときのことです。早く職場復帰をするために必死にリハビリを行っていました。
しかし、その際中、歩きスマホをしている若い女性の姿を目撃しました。
その女性は、「あなたも歩きスマホをしてけがしたんですか?実は私もなんですよ」と話し出したのです。
そのあと、その人はその女性の質問に答えることにし、二人は話が意気投合し、数分間話したそうです。
話終った後、その人は突然ナースに肩をたたかれ、「どなたかと話していらっしゃったんですか?」と聞かれ、さっきあった出来事をいいました。
しかし、ナースは首を傾げて、「そのような方は見当たりませんでしたよ」と返されました。
その日の夜、トイレへ向かうため廊下を歩いていたら、またリハビリのときに会った女性と遭遇して、世間話をしていました。
それから、その人は、何度かその女性と会い、それが入院時の楽しみになっていました。
退院前夜のこと、最後だから何か良いことがあるのではないかとテンションが上がっていました。
しかし、この日、女性は来ず、遠くからおかしな声が聞こえました。
「歩きスマホは止めろ…歩きスマホはやめろ…」と何度も何度も聞こえ、その声はどんどん近づき、病室の中に入ってきました。
その人が目にしたのは、血まみれの女性がスマートフォンをもって立っていた姿で、その瞬間、病室内ではその人の絶叫が響いたのです。
それから、退院後、あの夜のエピソードがトラウマになったせいかその人は、きっぱり歩きスマホを止めたそうです。
怖いっちゃ怖いんだけどなんか笑ってしまった