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心霊

のんべえさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

スナックでの怖い話
短編 2021/12/16 18:58 1,534view

もう、10年以上昔の出来事ですが、たぶん今までで一番怖かった体験です。

友人とよく行くスナックの出来事です。そこのママさんが霊感の強い方だとは友人から聞いていましたし、そんな話を何度か酒の肴にしていました。

そんなある日のこと。飲んでいると、ふいに誰かが抱き着いてきたのです。「えっ?」と思って振り返ってみると誰もいませんし、抱き着いてもきていませんでした。
その時は「???」って感じで、そのまま飲み続けていました。飲みもお開きになり、当時一人暮らしをしていた私は寝ようとしたのですが、ワンルームの部屋には、私以外の誰かが居る気配がするのです。
しかも、それは勘違いではなく、確実に誰かがいる!ただ、視界には誰に居ないのに・・・。
必死で、「勘違いだ。誰も居ない」と自分に言い聞かせ、寝ようとするにも、恐怖に硬直し、眠れません。

そんな時、ふっと先ほどのスナックでの出来事がよぎりました。「誰かを連れてきてしまっている!?」でも、どうすればいいのかが、分からず恐怖に気が動転しています。

寝ることも出来ず、ただ誰かがこの部屋に居るという感覚だけは確かなまま、時だけが過ぎていく。あまりの沈黙に耐えられずにいた時、お店のママのことを思い出しました。

ママは霊感が強く、店にも実際に居る時もあるというような話しをされていたこともあったのです。そこで、藁をもつかむ思いで、電話をし、店での出来事と、今誰かが居るという不思議な感覚を伝えました。

すると、簡単に「アッ、付いて行ってしまってるね。じゃあ、こっちで引き取るね。」といって何やらされた途端、「もう大丈夫だからね。ごめんね~」と電話を切られました。

唖然としたのですが、確かに電話を切った後、さっきまで確実に部屋にあった気配が、ものの見事に無くなっていたのです。ただ、これだけの出来事なら、気のせいにして終わりにしたかったのですが、そこから数年間、そいうった類のものを引き寄せるようになってしまいました。
そのママに言うと「あの一件で、そういうアンテナが開いてしまったんだね。しばらく我慢していれば、勝手に閉じると思うよ」とのこと。
現実、何度もそういった経験をし、その度にママに救ってもらいましたし、数年のうちに感じなくなりました。

何度も体験していると、「はぁ~っ、またかぁ・・・。」って感じで慣れましたが、最初の経験は未だに思い出しても鳥肌が立ってくるような怖い経験でした。

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