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hokorizmさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

大好きだったおばあちゃんが亡くなった日は
短編 2021/09/12 08:03 773view

私の大好きだったおばあちゃんは私の姉と同じお誕生日。同じお誕生日ということで、小さい頃は毎年一緒にお祝いしていました。

おばあちゃんは、いつも明るく、笑顔で優しくて太陽のような存在でした。私が小さい頃はとくにおばあちゃんにべったりで、みんなに「おばあちゃんっ子」と呼ばれていました。

大好きなおばあちゃんを喜ばせるために、毎日、一生懸命におばあちゃんとの時間を作っていました。お友達と遊ぶ時間より、おばあちゃんとの時間が一番大切でした。
お手玉やビー玉、竹馬など、昔の遊びを数えきれないほど教えてもらいました。

小学生の頃は、ほぼおばあちゃんとの楽しい記憶で埋まっていました。しかし、中学生になり部活を始めたら忙しくなってしまい、おばあちゃんとはだんだん会えなくなってきてしまいました。それでも大好きなおばあちゃんになるべく会いに行っていました。

そして私が高校生になり、寮生活になった頃、おばあちゃんの体調があんまり良くないことを知りました。

病院に入ったおばあちゃん。会えるのは、私が寮生活から帰るお正月だけでした。病気で辛いはずなのに、私を笑顔で迎えてくれたおばあちゃん。ずーっとずーっと病院にいて、おばあちゃんと一緒にいたいぐらいでした。

無事、高校を卒業して大学生になった頃、今度はアルバイトや勉強、自分の時間で忙しくなっていました。おばあちゃんの事は、時折気にしてはいましたが、私は、自分のことで精一杯でした。そんなある日、おばあちゃんが夢に出てきたのです。綺麗な青色の花柄のワンピースを着ていました。
いつも通りの優しい笑顔で、私に手を振っていたのです。

姉に「今日は不思議な夢見たよ~。夢におばあちゃんが出てきたんだ~」と話たら、なんと姉も「私の夢にも出てきた」と…。しかも、青色の花柄のワンピースまで同じでした。

それから1週間、私の20歳のお誕生日の日に、大好きなおばあちゃんは眠るように亡くなりました。遺影の写真は、夢で見たおばあちゃんと一緒。青色の花柄のワンピースを着ていて、いつも通りの優しい笑顔でした。

姉とおばあちゃんは、同じお誕生日。そして、私のお誕生日に亡くなったおばあちゃん。いまでも空で私たち姉妹を見守ってくれています。

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