この家、誰かいる
投稿者:ぺんぺん (8)
私が小学生の頃の体験談です。
父、母、姉、と2階に住み込みで4人山形からの出稼ぎで寝泊まりしている1軒やで、私も入れて7人が一緒に住んでいました。父親は仕事には出ておらず、1日家にいて、晩になると皆が帰って来て、晩御飯を終えると宴会が始まるのが日課でした。普通の家庭より賑やかな家だったと思います。
昼間は、父親がテレビを見ているだけで、とても静かな家でしたが、私も一緒にテレビを見ていると、玄関が「ガラガラ」と音を立てて開く音が頻繁に起こりました。父と目が合い無言で誰か来ている、「見てこい」と言っているのが分かりました。玄関に行くと誰もいません、玄関のガラス戸も閉まっていて、空いた気配は在りませんでした。この現象は頻繁にあり、「またか」と思っていました。
何時ものように宴会も終わり、皆が寝静まった頃、その日は、特に静まり返っていた気がします。中々寝付けず掛け布団を被って横になっていたのですが、台所の横にある風呂場から桶でお湯を被る音が聞こえて来たのです。「ザーザー、ザーザー」聞き間違えでは在りません、余りの怖さに、私は布団を被って聞こえない振りをしていましたが、何時まで経っても「ザーザー、ザザー」と鳴りやみませんでした。
怖かったのですが、見に行く事にしました。風呂場のドアの前に立つと、確かにお湯を掛ける音がするのです。此のドアを開けて何かがいたらどうしよう、心臓が飛び出しそうになっていましたが一気にドアを引きました、音が止まり、床を見ましたが濡れていませんでした。何とも不思議な体験でした。
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