何を持ち出すことも許さない怒れる神社
投稿者:メガ (6)
これは私と家族が体験した神社にまつわる実体験です。
場所はM県N岡市、私たち親子がその土地に引っ越してきたのは私が幼稚園に入る前でした。
遊びが好きな私たち兄弟を連れて父は散歩に出ました。当時空手をやっていた父は私たちを運動に誘って遠くまで歩くなんてこともざらにありました。
その日、私たちは家からそのうち通うようになる小学校付近まで歩いていきました。ざっと2キロ近くは歩いていたかと思います。
すると大きな橋があり、私たちはそのA橋を渡りました。渡りきると高く上った先に神社があるのがしたからわかりました。A神社という小さな神社です。
古くからある神社らしくでこぼこした苔むした階段があり、上に行くと少し開けていてけれど周りの木々のせいで少し薄暗くなっていました。
私たち兄弟は無邪気に遊んでいたのですが、神社の裏のほうを見ようと歩いて行った父が突然「帰るぞ‼」と怒鳴ったんです。
訳が分からないうちに「早く来い」と怒られてその日は帰りました。
その時の理由は聞かされないままその土地での生活が続いたある年、弟も小学校に入ったころに今度はその神社周辺で地区のウォーキングイベントがあって参加したのですが、弟がどんぐりや石などをそこで拾って持って帰ってきたのです。
すると、家族が続々とケガをするようになりました。
タイミングが悪いといえばそうなのですが、あまりにもケガの頻度も多くまた深刻な事態一歩手前といったケガが多いのです。
母が近所の人と話している際にそのウォーキングイベントの話になり、弟に神社で拾ったものを持って帰ってこなかったかを問いただしました。
弟はどんぐりを持って帰ってきていたので、母はわざわざそれを返しに行く羽目になりました。あの神社は祟りがある神社で地元の人には有名な神社だったのです。
実はこの地域、古墳群がある地域なんです。そしてこの神社もまた古墳を守っているような神社なんです。
江戸時代、社殿を作る際にその古墳の大きな石をクサビで割る作業をしていたのですが、一斉にカラスの群れが現れて大騒ぎしだし、しまいには作業している人にケガ人や死人が出たともいわれているのです。
以来ここは祟りのある神社とされ、厳かに祀られる以外は禁忌地のような扱いになっているのだとか。
父があの時私たちに帰るぞと怒鳴ったのはそういう理由だったのです。空手男の父曰く、「神社の裏をひょいとみようとしたら全身の毛が逆立った。あれは危険な場所だ」だそうです。付近に高速道路が通った今でも、この神社には『ここのものを持ち帰らないでください』の看板が静かに立っています。
この話は、この神社に限った事なのでしょうか?実は、先日墓参りにいったついでに近くの神社にたちよりました。その時、悪気はなかったのですが、あるものを何となく持ちかえってしまいました。やっぱり怖いので、ちかぢか返しにいってきます。
翌日、神社に返してきました。ねんごろにお詫びをして2度と致しませんと誓いました。