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特別投稿

礎吽亭雁鵜さんによる特別投稿にまつわる怖い話の投稿です

ミツケテ
長編 2026/08/21 17:30 182view

08/23 4:30
一応自分の身に何かが起こった時のためと備忘録を兼ねて今までの経緯とこれからのことを記録しておこうと思う。

8/20
テニスサークルのみんなで山にキャンプに行った。
電車とバスを乗り継いで都内から5時間程度のところにあるキャンプ場で、先輩からはこのサークルができた当初から毎年使っている馴染みの施設だと聞いている。

キャンプといってもロッジを借りているので素人集団でも特に困るようなことも起こらなかった。
夕食の後スナックや乾物をつまみに酒を飲んで、だべっていたらなんとなく怪談が始まった。
特に怖くもオチもないような話が続き副部長の番になった。
「これは10年ほど前に実際にこのキャンプ場付近の山であったことなんだが、1人の女子大生が行方不明になったんだ。

彼女は俺たちみたいにサークルの集まりで来たそうなんだが自由時間に少人数で散策していたところ登山コースらしき入口があるのを見つけて暇つぶしがてら数名で登ったそうだ。
まともな装備も知識もなかったのと運の悪いことにその登山道はあまり人が使っていなかったために道もわかりにくく荒れていた、そのせいで彼らは早々に帰り道がわからなくなってしまい、まあ有り体に言えば遭難してしまったらしい。
さらに日も暮れかかり、疲れが溜まっている中をでたらめに進んだために1人の女性メンバーが遅れて追いつけなくなっていたことに前を歩く男子集団は気づけなかった。
彼らがふと立ち止まった時に初めて彼女がいないことに気がつき、そこでしばらく待機していたが彼女が後ろから追いついてくることはなかった。
この集団は結局一晩山で過ごすことになったが、翌日警察などの捜索により無事保護された。
しかしはぐれてしまった女性はどれだけ探しても見つかることはなかった。そして捜索もとうとう打ち切られることになった。
ここからが怖い話なんだが、それ以来この周辺の山でたまにミツケテ ミツケテって女性の声が聞こえることがあるらしい。
どうやら今も彼女は自分の遺体を見つけてほしいと願っているみたいだな。
ちなみにこれマジだから。俺の3つ上の先輩達もその声聞いたって言ってたし。」

女子達はキャーとか言っているがこの時はまあよくあるほら話だなぁと思った。

8/21
二日酔いの体に鞭打って昼から川遊びをした。
すぐに疲れてしまい木陰で休んでいると背後からミツケテ ミツケテという女性の声がした。
昨日の副部長の話が急に思い出され恐怖で振り返るがそこには誰もいない。
夏なのにゾクリと背中が寒くなる。
しばし動けないでいると
「めっちゃビビってるー」と言いながら俺がさっきまで背中を預けていた木の裏から同期の女子のKが姿を見せた。
「いやまじふざけんなよ つーかビビってねえし」と強がるがバレバレのようだった。
これはしばらくいじられるやつだなとやや憂鬱になる。

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