初めての心霊写真
投稿者:健人 (3)
私が高校時代に撮った心霊写真の話です。
私はその時まで幽霊やオカルト等のその類は信じていませんでしたが、高校時代に身をもって経験した事を機にそういった類の存在を信じる事になったお話です。
当時2年生になり、いわゆる修学旅行というイベントにより私の高校では沖縄に行くことになりました。
私の学年は7クラスあり、クラス毎にそれぞれ5人ぐらいの班ごとに分けられ、各班ごとにいくつかのチェックポイントさせ訪問すれば後は班ごとの自由行動になっていました。
私の班でも有名な観光地を抑えつつ、班のメンバーの意見を尊重し訪問先を決定します。私は沖縄自体行くことが初めてだったので特に行先の意見は無く、他のメンバーに埋められていく行先の日程表を単に眺めていただけの記憶があります。
今だに当時のメンバーと会った際にこの話になっても、誰が訪問先としてそこを挙げたのか分からずじまいなのですが、完成した旅行の移動リストの中に「~がま」という箇所が記載されていました。その時は全く気にも留めず、流されるままだった私は、旅行の当日も、決められた行先をそれなりに楽しんで満喫していました。
そして問題の「がま」に到着したのですが、なんというか「異様」です。聞くところによるとこの「がま」は戦争中の防空壕や洞窟の事を指し、沖縄には至るところにこの「がま」が存在します。一部は少し観光地化している所もあるようなのですが私たちが向かった先は森の中の洞窟があり、何とも言えない雰囲気を漂うスポットでした。
私たちはその雰囲気の中、とりあえず来たのだからと洞窟を向かう形になったのですが、メンバーの中には泣いている女の子もいて、メンバー間の雰囲気も最悪でした。私は戦時中の施設の一部という考えのもと失礼あってはと思い厳かに無言で歩いて散策しました。
10分程歩くと出口が見えてきたのですが、私はある事に気づきました。出口直前の岩の壁に何かあります。
何かと思い、近くで見ると手彫りの文字で岩の壁に文字が彫ってあります。正直見た当初は何だこれ?というのが正直な感想です。文字は文字ですが昔の文字というのと、ひどく朽ちていて何が書いてあるのか読めないのです。
今でも後悔しているのですが、何を思ったのか当時の私は、ここに来た記念のために写真を撮ろうと考え、その壁の文字に向かってシャッターを切ってしまいました。
旅行から帰宅してから数日後、現像してきた写真を班のメンバーみんなで確認していたところ一人の女の子の悲鳴と同時に写真が空を舞いました。私は女の子が投げ飛ばした写真を見て頭が真っ白です。一瞬理解できませんでしたが、私が撮影した写真です。なおかつ例の壁の手彫り文字の写真です。ただ頭が真っ白になったのは「あるはずのないものが」写っていました。
写真一杯の「手」です。壁の文字を30センチぐらいの感覚で接写したはずの写真の中に白い手が一杯写っていました。その後、写真とネガはおたぎあげしてもらいましたが、今でも後悔している出来事です。
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