ひと昔前、サウンドノベルが流行っていた。
当時は誰でも無料ソフトを使って自作できたが、画像や音楽、文章まで全て自分で用意しなければならなかった。
私も興味本位で作ってみることにした。
しかし一から物語を考えるのは難しい。
そこで題材に選んだのが、稲川淳二氏の「生き人形」だった。
動画で語られる内容をテキストに起こし、フリー素材の画像や音楽を集め、なんとかサウンドノベルの形に仕上げた。
著作権の問題もあるので公開はせず、仲間内だけで楽しむつもりだった。
完成した作品をCD-Rにコピーしようとした、その時だった。
突然パソコンから煙が上がった。
慌てて電源を切り、中を開けてみると、HDDが半分ほど黒く焦げていた。
後日、その話を友人にすると、
「それ、生き人形の祟りだよ」
と真顔で言った。
もちろん原因は判明している。
パソコン内部で外れたネジが、HDDケーブルの端子部分に入り込み、ショートしたのだ。
だが、一つだけ分からないことがある。
そのネジは、なぜ外れたのだろう
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