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不思議体験

悠怜さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

仏像
短編 2026/05/01 02:18 40view

俺とAは小学校からの腐れ縁だった。お互い高校へは行かず昼は日雇いや短期バイト、夜は暴走行為に明け暮れていた。
そんな荒れた生活を送っていたある日、二人で肝試しをすることになった。あの時行かなければと何度後悔したことか。

A「その廃墟って本当にあるん?」
自「こっからちょっと山に入ったとこやね」
A「えー歩くんかい」
自「見つからんかったら帰ろーや」
俺たちは山の中にあるという噂の廃墟に向かって麓に単車を止め歩いて山道を登って行った。
自「あ、ついたわたぶんこれだわ」
A「けっこーでかいんやな」
山道を十分ほど歩きついた廃墟は想像より大きく二階建てのプレハブ小屋だった。
A「ちょっと一服させてや」
自「ここ禁煙かもしれんやん」
A「誰もおらんやろ」
自「それもそうやな」
しょーもない冗談を言いお互い煙草に火をつけ改めて目の前の廃墟を見た。
A「本当にあったんだな」
自「ね、嘘だと思ってたわ」
お互いうわさしか聞いたことがなく実在してるのか半信半疑だった。
A「山んなかは空気がうまくて煙草もうまいわ~」
自「わかるほどの違いなんてないだろ」
A「いや~そんなことないよ」
自「馬鹿舌がよく言うわ」
A「www」
自「吸い終わったし下りるか」
A「ここまできたんやし中入ろーや」
自「さすがにやめよーやセコム入ってるかもしれんやん」
A「吉田沙保里が壁にくっついてたりしてな」

自「それアルソックや」
A「そーだっけ?」
自「確かアルソックやったで」
他愛のない会話をしながら廃墟の周りをまわって入れそうなところがないか探してみるが窓はすべて中が見えないようになっておりドアも鍵がかかっていた。
A「ちょうどいいところに鍵落ちてるやん」
自「いやそれただの石だからな」
A「よいっしょっと」
パリーン
A「おじゃましまーす!」
Aに続き俺も中に入る。建物の中は月明りも入らず真っ暗で俺たちはケータイで明かりをつけた。
A「なんかいっぱいあるやん仏像け?」
自「そーだと思うけど全部首無いやん。」
そこにはざっと数えて二十は首なしの仏像があった。
自「気味悪いわ早よ出よーや」
A「いったん二階見に行かん?」
自「ええてもう帰ろーや」
A「びびってるんやないん?」
Aにそう言われイラっとした俺はAについて二階に上がった。
A「なんや二階は紙ばっかやんつまんねーの」
二階には仏像はなく書類が床を埋め尽くしていた。
A「なにが書いてあんのけ?」
Aが床から一枚の紙を拾う、そこにはこうかいてあった。
『仏像と人体の精神的融合について』
A「なんやこれ意味わからん」
自「もういこーや文字ばっか見てても頭痛くなるだけや」
A「そーやなおりよか」
そう言い残し俺たちは一回に降りる。先に降りたAが

A「あんなんあったけ?」
そこにはさっきまではなかった首のある仏像がこっちを見てわらっていた。
自「絶対なかったってやばいって」
そう言い終えた直後その仏像がこっちに走ってきた。
A「やばいやばいはよ出るぞ」
すぐさま俺たちは入ってきた窓に向かっては走る
ドスンドスン
石か何かでできた仏像がすごい音を立てて近ずいてくる。俺たちガラスの破片など気にせず窓から外に出たその直後後ろから
ドーーン
と仏像が窓枠にぶつかる音が聞こえた。
A「あいつあほやな~」
自「のんきなこと言ってる場合やないって」
また仏像が窓枠にあたる音がした。振り返るとプレハブの壁がへこんでいる。
自「あいつ壁破るきや」
A「それはやばいって」
外に出て安心していたAもやばいと思ったのか単車を止めたふもとまで駆け降りる。お互い単車にまたがりセルを押すだがAの単車のエンジンがかからない。
キュルキュルキュル
何回試そうがセルが回る音しかせずエンジンはかからない。
A「なんでやたのむって」
仏像の足音などはしないが近ずいている気配はしていた。
キュルキュルキュルブオーン
甲高い四気筒の直管サウンドが響く。
A「よっしゃきた」
Aを先頭に来た道を下る。街灯が無い峠道を法定速度の倍は出して下る、その後二つ目のコーナーを抜けたとこだった。あいつが、笑ってる仏像がこっちをむいて立っていた、そして目の前でAはそいつにぶつかった。
ガッシャ―ン
自「あ、ヤバイ、、、」
目が覚めるとそこは病院だった。Aが隣に寝ている、ぼーっとしていると看護師がやってきて俺にきずくとすぐに医者や警察親が来て、事の経緯を話してくれた。簡単に約すと道路に倒れていたところを通りがかった車が助けてくれたそうだ、お互い大きな怪我はなくすぐ退院できるだろうと。その後警察にはすべて話したが信じてもらえず峠での事故として処理された。二週間ほどして無事退院できた。あれから今日で五年お互い就職し今ではバリバリの職人だ。あいつとは今でも一緒にお酒を飲む仲だ。あれからあの場所について語ったりするがあの日行った場所で何が行われていたのか、あの仏像は何だったのかいまだにわからない。

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