これは、僕がとある出版社に勤めていた頃の話です。
特定されると色々まずいので、多少ぼかしつつ書きます。
その出版社はオカルト系の本を出していて、記事にするためなら真偽不明の噂でも現地に行きそれっぽく仕上げるのが常でした。
テレビ局とも持ちつ持たれつで、向こうから「盛り上げたいから記事にしてくれ」と依頼が来ることもある。
小さな会社でも、こういう裏の努力(?)はしているんだなと感心したのを覚えています。
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■ 呪いが叶う神社
今回の話は某テレビ局についてのタレコミでした。
呪いが叶う神社を番組で紹介するというので、本当かどうか確かめてやろうと先輩が言い出したのです。
「取材しとけばどっちに転んでも記事にできる。本物なら便乗、捏造なら告発。どっちでも儲かる」
「テレビ局とは持ちつ持たれつじゃなかったんですか?」
「あいつらも余裕で俺たちを裏切ることがある。食うためには情け無用だ」
4人しかいない取材班だけど、実質現場に出てるのは先輩と僕だけ。
残業代も出ないし出張費も雀の涙。
それでも長らく辞めない先輩は、真にオカルト好きなのかもしれません。
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■ 夜の山道の先にあったもの
先輩が見せてくれた写真と映像はいかにも怪しいものでした。
神社はどこか見覚えがあるし、取材を受けている女性もニュースでよく見るエキストラに似ている。
「まぁ、とりあえず行ってみようぜ」
神社の場所に心当たりがあるらしく、「管理人がいなくなった無人の神社があるんだよ」と先輩は言いました。
車で2時間。
夜の山道を抜けると薄汚れた鳥居が見えてきました。
風が吹くたび木が軋み、人がいないのに誰かが動いているような気配がする場所でした。
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■ 露骨すぎる仕込み
鳥居をくぐった瞬間、足にケーブルが引っかかりました。
辿ると、真新しい木材に照明が固定されている。


























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