「どう考えてもテレビ局の仕業だろ」
頷く僕の前に、次々と怪しさが現れます。
・社務所の壁に貼られた「ペンキ塗りたて」の紙
・ひっくり返った賽銭箱の周りに令和発行の小銭だけ
・廃神社のはずなのに、最近壊されたような跡と落ちているハンマー
・祠の裏に貼られた「小道具返却厳守」の札
・社殿の奥から聞こえる冷却ファンのような低い唸り
極めつけは木の裏に打ちつけられた藁人形。
年季のあるものはなくどれも即興で作られたように新しい。
顔写真には今年の日付。
藁は湿っていて、触るとまだ温かい気がした。
—
■ 先輩の思い出したこと
「やっぱり呪いなんてデマだったんですね、先輩」
そう言うと、先輩は険しい顔をしていました。
「……思い出した。ここ、ホラーゲームのロケ候補になってたんだよ。何日もロケハンして、役者も呼んで撮ったのに……結局、映像は全部ボツになった」
嫌な予感がしました。
先輩が言いたいことが、なんとなく分かった気がしたのです。
「こんだけ勝手に壊したり散らかしたりしたら……呪われるかもしれませんね」
「呪いというか、罰が当たる気はするな」
先輩は足早に車へ戻り、すぐに出発しました。
—
■ 翌日のニュース
翌日。
某テレビ局の不祥事とスタッフ一人が原因不明の事故で重傷というニュースが流れました。
呪いの神社は放送されることはありませんでした。
僕ら取材班は呪いの仕業として出版することにしました。
前のページ
2/2
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 0票

























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。