その1
これは私が小学生の時に体験した話だ。私が通っていた小学校の旧校舎の1階の男女共用のトイレに「トイレの花子さん」が出るという噂があった(どうやら、旧校舎を建築するとき、完成を間に合わせるのと予算の都合で男女共用になったらしい。この旧校舎自体、なにからなにまで徹底的にケチりにケチりまくっている所が表面化している)。当時、小学生の間では学校の怪談がブームであり、こーゆー怖い噂はどこの学校でも持ちきりだったりするのだ。ちなみに旧校舎の個室のトイレは汲み取り式(つまり、ボットン便所)である。私は放課後、その「トイレの花子さん」の噂を本当かデマか確認すべく、旧校舎の1階の男女共用のトイレに向かったのである。男女共用のトイレの前に着くと、私はランドセルを置き、お気に入りの服が汚れるのが嫌だったのでブラウスとスカートをランドセルの所に脱ぎすて、紺色のブルマだけの状態でトイレの中に入る。ちなみに私が今履いている紺色のブルマはお父さんと「大人の遊び」をする時に身に着ける用であった(つまり、私が学校の体育の授業で使用するブルマではない)。その旧校舎の男女共用トイレは全く掃除していなく、埃まみれな上にかなりの悪臭がしていたのだ。ま、私はそんなことなんて気にせず、男女共同トイレに一つしかない個室の扉を三回叩く。
「花子さん、いますか?」
ってね。ま、個室の扉を叩いてもこの時は結局何も起こらなかったのだが。あくまで「この時は」だが・・・。
「仕方ないな・・・。結局のところ、クラスメートたちが話していた「トイレの花子さん」の噂はデマだったんだ。あーあ、怖いもの見たさに来たのはいいけど。ここまで来てなんか損した気分」
私は旧校舎の1階の男女共用のトイレで用を足すことにした。私は個室に入り、汗まみれのブルマを脱ぎ、和式の便器にしゃがむ(この時点で裸の状態である)。余談ではあるがこの個室にはトイレットペーパーがなかった(おい、掃除当番、トイレットペーパーをちゃんと補充しとけよ。たくマジで使えねーな)。私がおしっこを出している時、壁の方を見た。その壁には紙が貼られていた。紙にはこう書かれていた。
「便器を覗くな」
と。私は興味本位で便器の中を覗く。汲み取り式便器の中には青白い顔をした男が覗いていた。男は口を開けて、私のおしっこを飲みまくっていた。
「ひっ!」
私はおしっこを出し終えるとすぐさま個室から飛び出す。私が男女共用のトイレを出ようとするとき、ブルマをはいていない事に気付いた。全裸の状態の私は恐る恐る個室の中を覗く。個室の中で青白い顔をした男が私の脱ぎたてほやほやのブルマを嗅いだり、舐めたりしていた。そして、青白い顔をした男は私のブルマを持って便器の中へと消えていった。私は男女共用のトイレの前で脱ぎ散らかしたブラウスとスカートを着ると、ランドセルを背負って、急いで旧校舎を後にする。旧校舎の1階の男女共用のトイレには「トイレの花子さん」ではなく変質者の幽霊がいたのだ。
その2
旧校舎の1階の男女共用のトイレの壁に大きな染みがあった。その染みは人間の顔のような状態であったという。私のクラスメートのアルフが男女共用のトイレで用を足している時、その人間の顔をした染みが気になったのだ。アルフは筆箱からコンパスを取り出し、染みをつつく、その染みから血があふれ出してきたのだ。アルフは
「もしかして人面瘡ならぬ人面壁か?」
と思ったそうだ。そこに
「どないしたんや、アルフ?」
と小学校の教師であるレオン先生がやって来た。
「はわはわ。レオン先生、実は・・・」
アルフはレオン先生に壁の染みの事を教える。
「ふぅん・・・。アルフが言っていることが本当かどうかちょっと調べてみるか・・・」
レオン先生はその事に興味を示したのか、壁の染みの部分を彫刻刀で削りまくる。するとその部分から血があふれ出す。
「ほー。こりゃあ、面白れぇ」
レオン先生はニヤつきながら、染みを削り始めた。その時
「ぎゃあああああああああああああああああああ!」
とどこからともなく悲鳴が聞こえた。この時、アルフは悲鳴の主は「人面壁」からではないか?と思ったという(つまり、壁の染みは人間のように生きているという事でもある)。だがそれでもなおレオン先生はサディスティックな表情を浮かべて、壁の染みを削りまくった。正体不明の悲鳴がトイレ内で響き渡る。アルフはこのままだとヤバいと悟り、旧校舎の男女共用のトイレを後にしたという。
次の日のホームルームにて、レオン先生が自宅で何者かに殺害されたという事をクラスの担任から聞かされた。レオン先生の顔は刃物で原型が無くなるほどグチャグチャに潰されていたのだという。
終わり






















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