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不思議体験

大鷹恵さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

親友が鮎釣りで体験した話
短編 2025/09/22 03:42 1,343view

僕は自宅にて夕食を食べている時に
「おーい!恵さんいるかい?」
と親友の宇佐見蓮次郎が上がってきた。
「蓮次郎さん、お久しぶり・・・と言いたいところだけど、何か怪異に巻き込まれました?」
「はははッ恵さんは察しがいいな」
蓮次郎は事の経緯を話し始める。それは蓮次郎が川で釣りをしている時であった。釣りをしている時に鮎がポンポンと釣れまくっていたのである。
「やべぇ!今日のワイ、ついているかもしれへん!」
蓮次郎はほくそ笑む。その時、近くの河原からロシア民謡の「ポーリュシカ・ポーレ」が聞こえてきた。
「誰だろう?まぁいいや、鮎を釣ってつりまくろう!」
蓮次郎は鮎釣りにのめり込んでいた。河原からガサゴソと物音が聞こえる。蓮次郎は釣りをいったんやめて、河原の方を見る。

「誰もいない・・・。まてまて、もしかしてココは置いてけ堀かも知れないな」
蓮次郎はポケットから煙草を取り出し、火をつける。
「пожалуйста, оставь это пожалуйста, оставь это」
何処からかロシア語が聞こえる。
「どーやらここは置いてけ堀らしいね・・・」
蓮次郎は鮎をクーラーボックスに詰める。
「пожалуйста, оставь это пожалуйста, оставь это」
その声を無視して、荷物を自家用車の三菱・ギャランΣ(3代目)のトランクに放り込み、また周囲を見回す。蓮次郎は河原にある物を見つけた。それはボロボロになった祠であった。祠は何者かに壊された感じである。
「そうか・・・祠が原因なんだな・・・」
とりあえず、蓮次郎は祠を治す。すると、先ほど聞こえていた声が聞こえなくなったではないか!蓮次郎は祠に手を合わせるとギャランΣに乗り込み、エンジンをかけ、ギャランΣを走らせた。

「恵さん。これで終わればいいんだけど、まだ続きがあるんだよ」
蓮次郎の話は続く。ギャランΣを走らせている時
「まだ恵さんの家に行く前に時間があるから行きつけのバーにでも飲みに行きますか」
とギャランΣを自宅に止めて、鮎の入ったクーラーボックスにドライアイスを補充するとバーまで徒歩で行った。バーに着くと
「蓮さん、そのクーラーボックス見てわかったけど釣りにでも行っていたのかい?」
とマスターが会話する。
「ああ、今日、鮎釣りに行っていたんだよ。それと実はね・・・」
蓮次郎はマスターに事の経緯を話す。マスターは血相を変える。
「蓮さん、あの河原は駄目だよ!まぁ蓮さんが無事でなりよりなんだけど・・・」
「はははッ心配してくれてトンクス。もしかして、あの河原には幽霊が出るからかい?」
「違うよ、蓮さん!あの河原の近辺にはウェス・クレイヴンのホラー映画「サランドラ」に出てくる奇形の人食い殺人鬼一家みたいなのが住み着いているんだから!」

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コメント(1)
  • そんな怖くなかった

    2025/09/23/11:42

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