中2の頃、同じクラスにあっくんって奴がいた。
見た目は普通だが少し変わっていて、いつもニコニコと笑っている。
会話も噛み合わないことが多いので今思えば少しグレーゾーンな子だったのかと思う。
特に癇癪を起こしたりクラスメイトに危害を加えることもなく、クラス内で少し浮いているくらいの存在だった。
だがやはりいじめっ子ってのはどこにでもいて、あっくんはクラスメイトの1人にいじめられていた。
主犯格だったのは健太ってやつ。
取り巻きの慎二と航希の2人もいたが実際に手を出していたのは健太だけで他2人は笑ってみているだけって感じだった。
いじめも最初は上履きを隠したり教科書に落書きをするなど陰湿なものだった。
だがあっくんは何をされてもニコニコしていた。
何故か何をやられても笑顔のあっくんに対して面白くない気持ちが拍車をかけていたのだろう。
あるときからいじめの内容が殴る蹴る、給食に虫や雑巾を入れるなどエスカレートしていった。
俺も他のやつも止めたい気持ちはあったが自分にその矛先が向くことを恐れて言い出すことができず、先生も関わりたくないのか見て見ぬふりをしていた。
だが次第にいじめがエスカレートするにつれてあるとき正義感の強かったクラス委員長が止めに入った。
健太は止めに入ろうとした委員長を睨みつけたがその瞬間、あっくんが委員長に手のひらを向けた。
「大丈夫、僕大丈夫だから」
腫らした顔でニコニコしながらあっくんはそう言った。
正直、ここまでされても笑顔のあっくんにクラスみんな不気味さを感じていたと思う。
ある日、ホームルームが終わり下校の時間になったときに健太がみんなに肝試しをしようと言い出した。
場所は地元民でも寄り付かない、廃神社だった。
俺らの親世代が子供のときからそこにあるらしく、なぜそのまま放置されているかもわかっていないが地元では怖い噂がたくさん飛び交う場所だ。
「おいアツヤ(あっくん)お前もこいよ?」
下校準備を進めるあっくんに健太はそう呼びかける。
今日も殴られたのか、顔は相変わらず腫れている。
さすがのあっくんも怖いのは嫌だったのか少し表情が曇ったように見えた。
だが何故か場所を聞いた途端いつものニコニコした表情になり、承諾した。
集まったのは俺、健太、慎二、航希、委員長、あっくんの6人。
俺と委員長はあっくんが酷い目に合うんじゃないかと心配し、興味があるフリをしてついて行くことにした。
廃神社までは学校から歩いて20分くらいのところにあり、慎二が懐中電灯を取りに途中家に寄ったりしていると着いた頃には時刻は17時を回っていた。
いざその場所へ着くと皆雰囲気に圧倒された。
長い月日でボロボロになった鳥居、石灯籠。
早くもその雰囲気に飲まれそうになっていたが特に1番目を引き付けたのは本堂。























もしかして健太に中にあっくんがいるんじゃ
リアルで怖いって
もしかして健太の中にあっくんがいるってこと、、?
いいですねぇやっぱこういう系の怖い話好きです。
スカッとする系かと思いきや
フリーナ