奇々怪々 お知らせ

心霊

さくまさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

判別師
短編 2025/03/02 15:33 884view

2019年 5月7日
ある日、私と友人である岡田と東京のとある場所に来ていた。なんでも岡田がこの前心霊スポットに行った際に撮った写真に幽霊が写っていたらしい。その心霊スポットでは、「足と手がおかしい方向に曲がった女性の霊が出る。」や「そこで写真を撮ると電話が掛かってきて出ると男の霊に憑かれる」などのどこにでもあるような噂が立っている。そこで岡田は写真を撮ると男の顔の半分が岡田の後ろから覗いている写真が取れたらしい。怖くなった岡田は神社に連絡した。すると神社からは、
「まずはこの霊について知らなければお祓いを出来ない。」
と言われ、東京の「判別師」のところを訪れるように言われたのだそうだ。しかし判別師なんて職業?は聞いたことない。どんな人がやっているのだろうと考えていると岡田が
「着いた」
と言った。顔を上げるとそこには、「心霊に対するお悩み相談室」と書かれた看板と小綺麗な建物が建っていた。中に入ると70代ぐらいのおばさんがいて顔を見るなり、
「あんたらが言われてた子かい?写真を見せてみな」
岡田は写真を取り出しおばさんに見せた。
「この男は殺されたね。30代、あんたのことを恨んでるよ。」

としゃがれた声で言った。続けておばさんは
「今から少し霊と話すよ。何があっても反応してはならないよ。」
そう言っておばさんは占い師が持っているような水晶を岡田の前に置き、何かぶつぶつと不気味につぶやいた。

岡田のスマホに電話が掛かってきた。岡田は登録した覚えのない番号だといっていたことを鮮明に覚えている。
「出てはいけないよ。あんたの後ろにいるから。」
おばさんが言う。少し寒くなっていた気がする。岡田が声を上げずに泣き出した。電気が消えた。携帯に掛かって来ていた着信が切れた。
「今日はもう大丈夫だ。さっき私が言ったことを神社に明日伝えな。」
そう言われて私と岡田は帰された。
翌日岡田は連絡がつかなくなった。

1/1
コメント(1)
  • 数日後、知らない番号から着信があった。岡田だった。 通信費滞納で今までのは使えなくなったから、○○○○って業者にかえたそうだ…

    2025/03/02/19:42

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。