遥か昔、私が幼稚園に通っていた時の話です。
ある日、登園すると同じ組のA子ちゃんが、
「みせるちゃん、みせるちゃん、お願いがあるの!」
と話しかけて来ました。
「なーに?」
と聞いた私に、
「あのね、明日になったら、幼稚園に行きたくないって言ってね。そうしたら みせるちゃんのママは、『何でそんなこと言うの?』って聞いてくるでしょ。そしたら、『B子ちゃんに来るな!って言われたの』って言ってね」
と、A子ちゃんは言ったのです。
私はビックリして、
「何で?」
と聞きましたが、A子ちゃんは、
「いいから、そう言ってね」
としか答えてくれません。
言動を察するに、A子ちゃんはB子ちゃんとケンカをしたんだなと思って、どうせ今だけのことなんだろうと考えて、
「いいよ」
と答えました。
A子ちゃんは嬉しそうに、有難うと言って私から離れて、自分の友達のところに行きました。
私はA子ちゃんともB子ちゃんとも友達ではありません。
当時 体が弱かった私は、幼稚園には殆ど行けなかったのです。
行っても園児たちの仲良しグループは私抜きでできていて、病弱だった私は鈍臭くて、どこのグループにも入れて貰えませんでした。
だからターゲットにされたのでしょうか?
翌日、A子ちゃんのお願いは聞かずに、普通に登園しました。
するとA子ちゃんが寄って来て、
「何で?休んでって言ったじゃん」
と、周りに聞こえないように小声で言って来たのです。
私は子供ながらに驚愕しました。
コイツ、本気でB子ちゃんを はめる気だったんだと!
幼稚園でこれは怖すぎる