ガソリンスタンドのバイト
投稿者:誠也 としひら (5)
就職活動を終えた大学四年の夏、俺は近所のガソリンスタンドでアルバイトを始めた。
応募した理由は、家から通えて時給もそこそこ良かったからという単純なものだ。
しかし、理由はもう一つあった。
セルフのガソリンスタンドだから仕事内容もかなり簡単だったのだ。
本題に入る前に少し、俺の仕事内容を話しておく。まぁ、仕事内容よりかは作業みたいなものなのだが。
受付のレジで、給油開始通知がきたらモニターの画面をタッチして対応する。タッチすると給油可能な状態になり、客が給油を始められる。恥ずかしながらこれが俺の仕事だ。なんの難しさもないヤバい仕事だ。
バイトを始めて2ヶ月がたった頃、俺はいつものように受付レジの椅子に座ってモニターを見ていた。その日は夜番で、社員の人と2人体制だった。
時刻は21時。閉店1時間前となり、社員の人も裏の事務室で1日の売り上げデータ入力の作業に入り始めた。
1人になった俺は漫画を読みながらモニターを時々確認しながら退勤の時間を待っていた。
漫画を読み終え、携帯をいじろうかと思った時に、いくつかある給油レーンの一つから、
給油ノズル(車の給油口に差し込むアレ)が開かれているだけの通知がモニターにきた。これは、客が金を入れていない段階でただ開かれている状態を指す。大抵の場合、客が金を入れる前に間違えてノズルを先に開いてしまっただけだから放っておいて問題はない。
だが俺が違和感を感じたのは、今のようなただ開かれているだけの通知が他のいくつもあるレーンから所々鳴ったからだ。
子供のイタズラか?
入り口から給油所を見渡してみると、女性が給油ノズルを開いたり閉じたりする動作が見えた。
何か忘れ物か、無くしものをしたに違いない。
俺はモニターに通知が来てないのを確認し、事務室にいる社員に一声かけ、給油所へ向かった。
だが、俺が向かった頃には女性の姿はなく、ハイエースと、軽自動車が一台ずつ給油所に止まってるいるだけだった。
忘れ物、見つかったのかなあなんて思いながら受付に戻ると、インターホンがなった。端の給油所、さっきのハイエースのお客さんからだ。
俺はすぐにインターホンに出た。
出た瞬間、オッサンの怒鳴り声が聞こえてきた。
「おい!てめえふざけてんのか!?どうなってんだコラ!」
俺はあまりに突然の怒鳴り声になにも声が出せなくなってしまった。
「座敷女」的な怖さを感じました
怖っ!
座敷女かよΣ(゚Д゚)
ザックザック! Σ(゚Д゚)
シンプルisベストで怖い話でした