【赤騎士事件】-事件記者 朽屋 瑠子-
投稿者:kana (210)
UFOとキャトルミューティレーション専門のオカルト雑誌
「月刊モー」編集部に、朽屋(クチヤ)瑠子(ルコ)という
フリーの事件記者が出入りしている。
女だてらにめっぽうオカルトに強く、日本中を飛び回っては、
今日も不思議な事件を追いかける。
「はぁ~今日もいい天気だな~。取材行くフリしてどっか遊びに行こうかしら~」
電動キックボードに乗りさっそうと出社する朽屋 瑠子。ちょっと日焼けしている。
見ると、編集部の入るオンボロ雑居ビルの前に黒塗りの車が数台並び、まるで入り口を塞ぐかのようにして停まっている。
「なにこれ、もう・・・ジャマねぇ」
邪魔なクルマの隙間を縫って、やっと編集部に入った朽屋に編集部全員の視線が集中した。
「おっはようございま~~・・・すっ・・・て、アレ?どうかした?皆さん?」
編集長のヴィンセント三上が朽屋のところにすっ飛んで来た。
「オイオイオイオイ、おまえさん、なにやらかしちまったんだよ!」
「へっ?な、な、なんですか?私はこの通り、まだ何にもやっちょりませんが?」
「ついさっき、ヤの付く団体さんが訪ねてきて、おまえさんと話がしたいから出せって来てるんだよ!・・・奥の応接室に通してある・・・ホント、何やらかしたんだよ白状しろ!」
「う~ん、ヤの付く人・・・ちょっと思い当たることはないけど・・・
まぁとりあえず話しだけでも聞いてみますか!」
「ノンキだなぁ~もう、ちゃんと小指詰める準備しておけよ!」
「そん時はデスクの小指貸してください!!」
「ぎゃふん」
おっさんじみたリアクションを取りつつ、三上と朽屋は応接室に入った。
「お待たせいたしました。朽屋、お連れしました」
「朽屋です~お待たせしております~」
「オウ、あんたがクッチャさんかい、邪魔してるよ」
見ると真ん中に着物を着たお爺ちゃん、その左右にスーツのオジサン二人が座っており、さらにその横に若い男が2名、そして出入り口を守るかのようにスーツの男1名とジャージの男1名、計7名が朽屋たちを待ち構えていた。
「オウ、編集長さんご苦労だったな。あんたは仕事に戻んな」
「い、いや、私にも責任がありますので一緒に・・・」
「いらねぇって言ってんだよ!引っ込んでな」
「ハイーー、いやその・・・」
kamaです。朽屋瑠子シリーズ第11作目は、対バルベリト戦です。
今回は登場人物も多いですが、個性ある人たちが多いので好きになっていただけたらいいなーと思います。尚、ネタバレですが、文中8pでヤクザの事務所が「渋谷区ショウトウ3ノ2ノ5」となっていますが、これはもちろん架空の住所で、知ってる人は知っていると思うのですが、1992年に公開されたウッチャンナンチャンの主演映画「七人のオタク-カルトセブン-」で、主人公の南原さんが無線オタクをつかまえるための罠として流し続けた謎の暗号「・・渋谷区ショウトウ3ノ2ノ5・・渋谷区ショウトウ3ノ2ノ5・・」というのが元となっております。今回のお話では渋谷区を舞台にしたかったためです。ラストも朽屋がキルビルやってる姿を想像しなから読まれると、楽しさ倍増かと思います。ロマンホラーということで、お楽しみください。
面白かったです。一気に読みました。
今回も面白かったです
このサイトの他の作者の作品も、朽屋瑠子にかかれば全てハッピーエンドになるのに!
↑kamaです。コメントありがとうございます。19ページもあるのに一気読みしていただいてありがとうございます。感謝!!
個人的に朽屋瑠子シリーズをおもしろいと言ってもらえるのが一番うれしいです。自分で読んでて一番おもしろい作品ですからw
今朝も会社に行く前に「どこか間違いはないかな~と読んでたら、途中からおもしろくなってきて止まらなくなり、あやうく遅刻するとこでした。フ~アブナイ~~
瑠子シリーズ今回もドキドキしながらも楽しく読ませて戴きました。九郎ちゃんと瑠子のバディ、今後が楽しみです。
読んでいるうちに目が冴えてしまい寝不足です。
今回のも面白かったですよ。
でも、組長が死ぬなんて😭
気になるのは九郎が朽屋の体を拭いてるときに赤ちゃんみたいって笑うとこがあるんですが、えっ、朽屋の体にベビーなところがあるってことですか?!
↑kamaです。コメントありがとうございます。
ドキドキしながらみていただいて、本当に感謝です。
寝不足にして、スイマセン!楽しんでいただければ本望です。
朽屋の裸で赤ちゃんみたいなところ・・・たぶん、肌ですかね?わかりませんが。
・・・組長と桐原が死ぬのは、実は僕も葛藤がありました。なにも殺さなくてもいいんじゃないかと。逆にここでニンニンを死なせてしまおうかなとも思っていました。
でも、ニンニンが死ぬと呼び出した朽屋の責任問題にも発展しそうだし、明るく終われない気がしたのでニンニンは生かしました。組長と桐原さんももったいなかったですが、彼らはやはりヤクザですから、極道には極道の道があります。死んで花実が咲くというか。実際彼らは作品内で人殺しをしたと語っていますから、作品を読んだ人の中には人を殺したやつがなぜ生きながらえているのかと反社に対して嫌悪感を抱く方もいると思います。だからこのような結末が似合いだったのかな、と思います。問題は九郎ですね。彼(彼女)は本編内で5人殺してると言ってます。なのに最後は明るく朽屋と仲間になりそうな雰囲気ですが・・・果たして殺人を犯しているキャラが普通に受け入れられるのか・・・というのは非常に難しい部分もあると思います。ボクの作品の作り方からすると・・・九郎も組長と同じようにどこかで死ぬ運命にあるのか・・・あるいはこの呪縛を説くために、九郎は実は殺しなんかやってなかったという設定を用意するか? 子供時代からの洗脳で心神喪失状態だった?
さてどうなるでしょうか。本文内では自分の死をいとわない行動が目に付く九郎ですから、これから先も死線に最も近いキャラとして登場していくかもしれないですねぇ。・・・先の事は判りませんね。