屋上のコックリさん
投稿者:YoyoYoyoY (52)
中学2年生の頃、ちょうど心霊ブームが到来した年でした。
超能力を題材にしたテレビや、心霊現象を特番にしたものなど
学校でもその話題で持ちきりでした。
ある日の放課後、友達がコックリさんをしないかと誘って来ました。
「あれって、自分が無意識に指を動かすっていうじゃない実際には
コックリさんなんて来ないらしいよ」
私は乗り気ではなかったので、やんわり断るつもりでした。
「いやいや、学校でするんじゃなくて私の家の屋上でするんだよ」
彼女の家は大型マンションで、屋上は住民であればいつでも出入り自由でした。
滅多に人も来ないし、大空の下でコックリさんかと思いましたが、
あまりにも熱心に誘うので、つい流れでついて行ってしまいました。
結局友達5人でコックリさんの台紙を囲んで交霊ごっこです。
「コックリさんコックリさん~」定番の文言に、私はやる気も起こらず
適当に付き合ってお暇するつもりでした。
15分ほど経った頃でしょうか。
言い出しっぺの友達が指を離しました。
「だめじゃない!途中で指を離さないでよ!」
もう一人の友達が怒ります。
「ごめん、人差し指の先がものすごく痛くて!」
どれどれと見てみると、指先に細い血管が浮き上がりミミズ腫れのように
なっているのです。
「ヤバイヤバイヤバイ!もう止めよう!」
私たちは途中でほっぽり出して逃げ帰りました。
後日、私達はコックリさんの台紙を近所のお寺に持って来ました。
「また君らか!」
ご住職には厳重注意を受けました。
性懲りもなくこっくりさんをやって迷惑かけたのはいただけませんね。
こっくりさんは、安易にしてはいけませんね。
こっくりさんは、気軽にしては、いけない野ですね