人生初の金縛り体験談

自宅で至って普通に眠っていた時のこと。
自分は子供の多い屋内アスレチック場で、年甲斐も無くはしゃぐ夢を見ていました。
なぜこんなにもはっきり覚えているのか不思議なくらい、その時の夢の様子を覚えています。
きっと、あまりにも衝撃が強かったためでしょう。

疲れてへたり込んでいる自分の元に、どこかの子供が近づいてきて、飴を見せて来たんです。
「おいしそうだね。それどうしたの？」と聞くと、「あの人にもらったの！」と言いました。
少女が指差す先には、都市伝説で言う所の「八尺様」や「くねくね」を思わせる「何か」がいました。
それは施設の外におり、自分は窓ガラス越しにその姿を見ただけです。壁を隔てていました。
見えたのも顔だけでしたが、窓の位置からしてあり得ないと思いました。少なくとも窓の高さは3メートル近くあったからです。

次の瞬間、突然意識が覚醒し、夢はぱっと消えてしまいました。
同時に、明らかな違和感に襲われました。なぜか目が開かなかったのです。
それどころか、指一本動かせません。生まれて初めての金縛りでした。
さらに、体の上に何かがのしかかっているような感覚に襲われました。それは明らかに人の重みだったんです。
訳が分からずパニックになりました。悲鳴を上げようにも喉が詰まり、声が出ません。

必死の思いで「助けて！」とか細いながらも声を出せたかと思うと、急に体が軽くなりました。
腹の上の「何か」が先程の夢の様にぱっと消える感覚を持つと、身体の自由も同時に回復しました。

結局、恐ろしくて目を開く事は出来ませんでした。翌朝部屋には変わった所も無く、意味が分からないまま現在に至ります。
あれは生まれて初めての心霊体験だったのではないか。そのように思っています。