道路下のトンネルで姿のない足音が
投稿者:一八 (66)
短編
2022/10/17
02:02
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ある日、私は会社から帰る途中、どしゃぶりの雨に遭遇しました。
雨は、強烈な量ですぐにスーツがびしょ濡れになりました。
雨宿りをするしかなく、周りは住宅街です。
少し歩いた所に、道路が通っていて下には細いトンネルがありました。
私は、トンネルの中に入って雨宿りをする事にしたのです。
雨は止む気配もなく、5分ぐらい経過した頃です。
立っていた私の背後から、
「タン タン タン」
と、誰かが歩いて来る足音がして来ました。
私は、後ろを振り向くとそこには誰もいません。
「気のせいかな?」
と、思った私は雨が止むのを待ちます。
すると、また背後から誰かが歩いて来た雰囲気と足音が聞こえて来ました。
再び、振り返ると、やっぱりそこには誰もいないようです。
この不思議な出来事は何回も続き、私は少し怖くなりました。
その後、雨が少し止んで来たのでトンネルから出て家へ帰った私。
後日、会社でこの出来事を同僚に話してみました。
「昨日、OOの道路下のトンネルにいたら足音が聞こえて来るんだ。後ろを向くと、誰もいないんだ。」
すると、1人の同僚が気づいたように教えてくれます。
「その場所、1か月前ぐらい事故で人が亡くなっていたぞ。確か、車に轢かれたのはおばあさんだったと思う。」
トンネル内で感じた人の気配と足音は、このおばあさんの霊の仕業かも知れません。
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