実体験!会社にいる子供の幽霊
投稿者:LieLie (1)
私の勤めている会社には、昔から幽霊が出ると噂がありました。声を聞いたり、気配を感じたという人がたくさんいましたが、私はそんな噂は全く信じていませんでした。目にみえないものは信じない性格だからです。
ある日、女性の先輩に3階の部屋に備品をとりにいきたいけど幽霊が出るからついてきてほしいと頼まれました。そんなものいませんよと、笑い飛ばしたのですが気の強い先輩が珍しく不安そうにしていたので何となく一緒にいくことにしました。
その部屋に入ると、先輩は一目散に備品をとりにいきダンボールに詰め始めました。よほど早くこの部屋から出たいのが伝わり、私も詰める作業を手伝いました。やっと詰め終わり運ぼうとした瞬間、ダンボールで少し指を切ってしまいました。思わず「痛っ!」と叫ぶと、どこからともなく子供の声で「いたいいたい」とあざ笑うような声が聞こえてきたのです。私も先輩もあまりの恐怖に、備品を置いたまま一目散にその部屋から出ました。
「今の声聞こえました?」と先輩に確認すると、先輩は青ざめた表情でうなずきました。幽霊なんて全く信じていなかったのですが、このとき初めて幽霊の存在に恐怖し震える手がとまりませんでした。
後から先輩に確認すると、あの部屋には昔から子供の幽霊がいると噂が絶えなかったそうです。風もないのに吊られたネームプレートがパタパタ動いたり、子供の声で「せんせい」と呼びかけられたり、鈴の音が聞こえたりしたそうです。
あの時は恐怖を感じましたが、今思い返すと遊んでほしそうな無邪気な子供の幽霊だったのかなと思います。
その先輩から子供以外の幽霊が会社にもう一人いると教えてもらいました。その幽霊は作業着を着たおじさんで、先輩がトイレに入ろうとしたところ便座に座っていたそうです。先輩は男子トイレのドアを間違えて開けてしまったと思い、「すみません」と一度扉を閉めました。女子トイレで間違いないと確認しもう一度扉をあけたときには誰もいなくなっており幽霊だと気づいたそうです。
その話を私と同じような目に見えないものは信じないというタイプの男性社員に笑いながら話したところ、驚きの答えが返ってきました。「実は俺みえるねん。作業着のおじさんはたまに壁からでてきて、目が合うと照れ臭そうに消えていく。悪い人じゃないよ」
30年生きてきましたが、自分の中で幽霊は絶対いないという価値観が簡単に変わりました。目に見えるものだけが全てではないのだと。
ヤダ〜!トリハダ〜!
照れ臭そうに笑う作業着のおじさんと、遊びたそうな子供。怖いけどなんかホッコリです☆笑