パーカーの少年
投稿者:トキオ (5)
短編
2022/08/11
23:51
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これは私が実際に経験した少し不思議な体験の話です。
私は深夜11時から0時にかけて毎日海辺をランニングすることを日課にしています。
その不思議な体験のあった日もいつものように走っていました。しかし、いつもは静かで時間帯も時間帯なため人っ子一人いないはずなのですがふと視線を感じました。後ろからじっと見つめるような視線です。なんだろうと思い後ろを振り返ってみてもそこにはなにもいません。私は野良猫でもいたのかと一人納得してランニングを続けました。今思えばあれは野良ネコなどではなかったのかもしれません。
そしていつも通りランニングを終えて帰路についたのですが帰り道にお地蔵さんの前を通るんです。そしてお地蔵さんをちょうど横切ったところでしょうかまたあの視線を感じたのです。
さっきの猫かな、と何気なくそちらを振り向くと黒のパーカーを着た少年が立っていたんです。この少年もランニングにきたのかなと思い挨拶しようとして気づきました。足元が見えないんです。まあ、夜ですし影になって見えないのかなと思い近づきました。しかし、目を凝らしたせいか目が疲れ瞬きをしたんです。そして、その次の瞬間には少年は消えていました。
一体あの少年は何を私に伝えたかったのでしょうか。今となってはわかりません。
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