あれはあの世だったのでしょうか…
投稿者:cocoro (16)
あれは、私が小学生の高学年の頃ことです。
風邪をひいて高熱が続いていました。
当時は病院も嫌いで、風邪をひいても、寝ていれば治ったものだったので今回も寝ていれば治るだろうと簡単に考えていました。
だから、母が病院へ行こうと何度もいいましたが、風邪で熱があるのに長い待ち時間は耐えられないので、いやだ!こんなもの寝ていたら直せるもん。大丈夫!と私は突っぱねて寝ていました。
それでも、熱は一向に下がらず、10日経ち、起き上がれずに、とうとう食事もできないくらいになってきました。
おかしいな…しんどさがひどくなってる。心配になってきた私は、大きな病院には行きたくないからと、母に頼んで電話で事情を説明してもらって、特別にかかりつけのお医者さんにお願いし、待ち時間が短くなるように一番最後に受診させてもらうことになりました。
私は、やっとの思いで車に乗り込み、移動中も寝ていてついたときには、立つのもやっとで、視界もぼやけて、ぼーっと先生の待つ診察室へ入りました。
これで助かる 。。。。ついたと同時にほっとしながらも、母に支えられて、ゆっくり、ゆっくり、歩いてやっとのことで椅子に座ることができました。
寝転ぶ?と聞かれたので、意地を張って、大丈夫ですと答えました。本当は、大丈夫ではなかったのですが。。。
診察が終わり、先生がかなり、しんどそうやね。インフルエンザやと思うから点滴でもうつか?と私に聞きました。
しんどいから嫌です。時間かかるし。。。と、しかめっ面をしたので、先生がじゃあ、ご飯も食べれてないから、点滴より早く終わる注射にしようかと、ほんとうにでっかい注射を持ってきました。
母が注射頑張れる?
ご飯食べてないし心配やから、お願いやから我慢してうってといわれ、私もしぶしぶ承知しました。
なんて馬鹿でっかい注射なんだろう。。点滴の方がよかったかなと後悔しながら、ぼ~っとそんなことを考えていました。
先生がゆっくりうつからね~と、痛いよ~とゆった瞬間、
痛っ!注射は嫌いだな。そんなことを考えて、針が刺さり、液が半分くらい入った時くらいから気分が悪くなってきました。
わ~、めっちゃ気分悪い。。。。と思うにも、しんどすぎて母にも先生にも伝えられないまま早く終われ~!と歯を食いしばって、終わるのを待っていました。
途中から、激しい気分の悪さでもうだめだと体の力を抜いた瞬間。。。。気が付いたら、大きな大型バス(市バスのような)に乗っているのです。
窓の外を見渡すと、雲がたくさんあって雲の上の海の中のようなところを走っています。すっごいきれいだな~とぼんやりと考えて、改めて周りを見渡すと、バスの中には、運転手と私しかいません。えっ。。私だけだ。どうやってここまで来たんだろう、どこに行くんだろう、何してたっけ?あれれれと、不安になてきたとき、運転手に声をかけられました。
○○ちゃん、大丈夫やでな。おじいちゃんが送ったるから、と。ふと見ると、亡くなったはずの母方のおじいちゃんが運転手ではありませんか。
ん??おじいちゃん!ん?おじいちゃん、運転手さんできたっけ?と思いながら、ここどこ?と私が聞くと、
ここかあ。まだ、早いからなあ。おじいちゃんはそれだけ言いました。
それっきり、おじいちゃんは黙ってしまい、私も運転の邪魔をしてはいけないと思い、静かに周りの様子を見ていました。
周りは、少し薄暗い感じで雲しか見えなかったけれど、おじいちゃんが一緒にいるからという安心感で、私は落ち着きを取り戻しました。
だんだんと明るい方向に向かって進んでいくと、
急におじいちゃんが、ここでおりなさいと、いいました。
おじいちゃんは?私は、おじいちゃんも一緒に行こうといいました。おじいちゃんは、ニッコリ笑って手を振りました。
仕方なく、私は立ち上がって降りようとドアの方に向かって歩き出したところで、○○ちゃん!○○ちゃん!と強く肩を叩かれて呼ばれていることに気づきました。
はっ!と、目を覚ますと、お母さんと看護師さんとお医者さんが、ベッドに寝転んだ私をのぞき込んで、みんなに大丈夫?と言われ、泣いている母親にうんとうなずきました。
面白い、そしていい話だ