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心霊

佐波さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

少女の幽霊がいる家
短編 2022/06/07 14:23 1,125view

私が子供の頃に住んでいた、あるアパートのお話です。
私の家は引っ越しが多い家族で、子供の頃から引っ越し作業や物件探しはよくある出来事でした。
家族で内見しに行ったアパート204号室で、すでに私は嫌な予感がしました。
それは子供部屋となるところに、床から天井まで壁伝いにカビが生えており、部屋全体どんよりした雰囲気…。
ベランダにはカラスの死骸が放置されており、子供ながらに何となく居心地がよくないと感じました。
しかし親はこの家を気に入り、家族揃って住み始めることになりました。

ある日珍しく、私と姉は学習机で勉強をしていました。
よくある小学生用の机で、私の机と姉の机がそれぞれ同じ方角を向いて、1列に並んで置いてありました。
お互いに静かに勉強し、壁掛け時計の音だけが聞こえていました。

そんな中…突然!

「きぃぃぃいいあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

幼い女の子の奇声が鳴り響きました!
普通の声ではなく、発狂しているような…威嚇しているような気持ち悪い声で、外からではなくこの部屋ではっきりと聞こえました。
少しの沈黙後…、姉は私の顔をニヤニヤ見つめながら「いまの○○でしょ。笑」と言ってきました。
でも私は、逆に姉が脅かすために言ったと思ったので「いや、お姉ちゃんでしょ。笑」と言いました。
「え?○○でしょ?」
「え?いやっお姉ちゃんでしょ!」
そんなこと言い合いになり始めたその時!

「きぃいいいいいあああああああああぁぁぁああああああああああああああ!!!!!!」

……………っ!!
思わず私と姉は恐怖で抱きしめ合ってしまいました。
なぜなら言い合いになっている同タイミングで、真後ろから奇声が聞こえたんです。本当に1mも無いほど真後ろからです。
流石に私たちの声ではないので、それが幽霊だと…分かりました。
分かりたくはありませんが、嫌でも分かるしか選択肢がありませんでした。
その後、その家では様々なポルターガイストが起きることとなります。

私は幽霊が大の苦手なのですが、否定したくても信じるほか無いような出来事が、この世に多く存在しますね。
もし内見の際に少しでも嫌な雰囲気を感じたら、どんなに好条件であっても住まないことを強くおすすめします。

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コメント(1)
  • わかりましたきよつけます

    2022/06/07/20:55

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