無縁仏が先にお菓子を食べてしまう
投稿者:津々 (42)
母の知り合いが亡くなりました。現在のお葬式は、三密を避けてか家族葬が多いようなのですが、知り合いのおばあちゃんが死ぬ間際、母に「○○さんには葬儀に出てもらいたい」と言われていたみたいで、親族から葬儀の日程の連絡をもらい葬儀に参列しました。
母が通夜に行くと、地元では割と大きい葬儀場でした。なので母は「私みたいな人がいっぱいいるんだ」と思ったそうです。しかし会場には、母を含めて9人ほどしかいませんでした。そして、花輪も果物もお菓子さえ、祭壇に上がっておらず、なんとも寂しい葬儀だったそうです。
葬儀後、母はおばあちゃんの遺骨などをどうするのか聞いたそうです。理由は簡単、墓参りに行くつもりだったからです。しかし、親族から帰ってきた答えは、「無縁仏にいれます」。
母は呆然としたそうです。しかし、母は理由が知りたく親族に「どうして、お父さん(旦那さん)と同じ墓に入れてあげないの?」と聞くと、親族は「あの人は、育ての親なので実母ではない。今でこそ優しいが昔は色々とイジメられたから…」と言いました。
母はそれ以上、親族に聞くことはできませんでした。しかし、告別式も終わり数日がたったころ、親族から母に電話があったそうです。内容は、「夢枕に母親が建つ」というのです。そして夢枕に立ったおばあちゃんは「先輩に全部食べられて、私は何も食べられない。だから次、お供えに来るときは、○○(おばあちゃんの名前)の物だよって言ってちょうだい」というのです。
親族の方は、そんな事が数日続いたのでとても怖がっていたそうです。しかし母には意味がすぐに分かったそうで、「無縁仏に先に入っている人がおばあちゃんのお菓子をたべている」と。なのでその日のうちに、無縁仏にお供えをしておばあちゃんの名前呼びながら「ゆっくり食べてね」と言って来たという話を聞きました。
本当にこのような事が起こるものなのかは分かりませんが。実際に体験した親族の方は、とても怖い体験だったと思います。ちなみに母は、この話のあとに「安心して、ちゃんと化けて出てくるから」と笑顔で言ってきました。
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