ベッドのシミ
投稿者:津々 (42)
僕が大学1年生の時に体験した話です。
僕は、奨学金を受けて大学に通っていました。講義とバイトで1日はあっという間に終わってしまう毎日でした。ですが、周りの友達や同期はサークルやクラブ活動など、大学生らしい毎日を送っていてうらやましく思っていました。しかし、いくらバイトを掛け持ちしても生活が楽にならない僕は周りの友達たちの誘いを断り続けていました。そんなある日、僕の家に家具らしい家具が無いという事を知っていた友達が、「サークルの先輩が大学を辞めるので家具を処分するらしい」という話を教えてくれました。
僕はすぐにその先輩の家に行き、ベッドや本棚をもらいました。
しかし、その夜から悪夢が始まりました。
最初は、金縛りや唸り声が聞こえ始め、次第に体調も悪くなっていきました。僕はすぐに、先輩からもらった家具に何かあるんじゃないかと思い、友人に事の次第を伝えたのですが、友人は「大丈夫か?」と心配するだけでした。病院に行っても原因がわからず、体調はますます悪化していき、バイトにも行けなくなってしまいました。ベッドで横になっているだけで突然金縛りに合うようになり、僕は「このまま死んでしまうのだな」と思うほど精神的にも参っていました。
そんな時、地元の友人が僕の状態を知り、お見舞いに来てくれました。すると友人は、「お前の部屋、なんか辛気臭いな」といきなりの毒舌。そしてすぐに、窓を開けて掃除をし始めました。友人は「病は気からっていうだろ」と、僕をベッドから起こし少しでもいいからと掃除をさせました。そして僕の寝ていたベッドを掃除しようとマットレスをめくった時に僕も友人も衝撃が走りました。
そこには、どす黒い色をした人間の模様があったのです。しかもその人型は、大の字で寝ている感じでした。友人はベッドの出所を聞いてきたので、先輩に貰ったことを伝えると「ちゃんと理由を聞けよ」と少し怒り気味で僕を叱りました。
それで、大学の友達に引っ越した先輩の話を改めて聞きました。その先輩は、本当は引っ越してなどいませんでした。ベッドを縦にし、首を吊って自殺したのだそうです。先輩はかなり遠い地方から上京してきた人だったので、サークルのメンバーは先輩の親御さんからお金をもらって頼まれ、親御さんの代わりに先輩の部屋を片付けることになったらしいのです。しかし、家財道具を処分するのではなく、人に譲るならばその分のごみ処理費用が浮くということで、自殺の事実は隠し、事情を知らない僕のような人にあげていたのでした。
その後、僕はすぐ、先輩の家から譲ってもらったベッドや家具を処分しました。すると、ウソのように体調も良くなり金縛りなども遭わなくなりました。
こんなん怖すぎだろ・・・
自殺したことを隠して家財道具を上げたことが怖いわ!
やっぱり人間が一番コワイね……(゚A゚;)ゴクリ
いやいや、メルカリとかリサイクル店にも多いよ。遺品。
ご冥福をお祈りします