別人のように変わってしまったお客さん

コンビニバイトをしていた時の話。

大学生の頃に某コンビニでアルバイトをしていた。

レジに立っていた私は疲れが溜まっていたことで、レジ打ちした商品を袋に入れようとして手を滑らせてしまった。

「すいません」と謝罪して袋に詰めようとした瞬間にこんな声が飛んできた。

お客さん「お前なんてことしてくれてんだ、商品落とすんじゃねーよ」

私「すいませんでした」

お客さん「すいませんじゃねーよ」

お客さん「アホ、バカ、カス、シネ」

お客さん「アホ、バカ、カス、シネ」

お客さん「アホ、バカ、カス、シネ」

お客さん「アホ、バカ、カス、シネ」

・・・私はお客さんの暴言に言葉が出なかった。

商品をうっかり落としてしまった私のミスではあるが、床に落としたわけでもなくて落としたのはカウンターの上だった。

商品のバーコードをスキャンして袋に詰めようとした際に手が滑ってしまい、ほんの１０センチほどの距離だったと思う。

落とした商品は割れ物でもなく、普通のお菓子だったように思う。

怒られても仕方ない状況としても、あまりの暴言に驚いてしまった。

お客さんが帰った後に一緒にシフトに入っていた年配のバイトのおばちゃんに事情を説明した。

おばちゃん店員「そりゃ～落とす方が悪いんじゃないの？」

私「ほんの１０センチほどで、わざとでもなかったんです」

おばちゃん店員「まぁ、相手の機嫌が悪かっただけじゃないの？」

私「そこまで暴言吐くほど機嫌が悪かったんですか・・・」

おばちゃん店員「その程度で済んでまだましだったと思いな」

私は相手の暴言に驚きながらも、考えても仕方ないので次から気をつけることにした。

その後もたびたびそのお客さんは来店するものの、凄く不機嫌そうな顔ばかりしていた。

それからしばらく経った。

パタっとそのお客さんが来店しなくなった。