あいつが連れていった
投稿者:ザコ (5)
短編
2021/12/28
17:54
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これは、結婚したばかりの当時のお話です。
私達は結婚一年目を迎えたばかりの若い夫婦でした。
有り難い事に、子供にも恵まれ、
幸せな家庭を築いていました。
そんなある日、
仕事の関係で、家族ごと出張する事が決まりました。
子供が生まれて間もない為、移動は断っていたのですが、
昇進に大きく関わる人事だった為、苦渋の決断でした。
住み馴れた土地を離れ、馴れない土地での仕事は
多忙を極め、家に帰れない日もありました。
それでも、帰れる日にはできるだけ早く帰り、
妻や子供の笑顔を支えにしていました。
ある日疲れて家路につくと、部屋が電気も消え
真っ暗の状態でした。
身体に纏わりつくような嫌な雰囲気。
ふと子供と妻が心配になり、電気を付け
ソロリと部屋の中へ進むと
壁の方を見ながら子供を抱き座っている妻の姿。
すぐに駆け寄り
おい!!どうした?
っと声を掛けると、我に返ったかのように、
笑顔になり、
あら?おかえり!
っと言いました。
色々聞きたい事があった為、二人で話したのですが、
妻曰く何も覚えていないと…
ただ、やはりこの部屋には違和感を感じていたようで、
気味が悪いとだけ言っていました。
それから更に数日が経ち、夜遅く家に帰ると、
既に妻は子供と眠りについていました。
ぐっすり眠る二人の顔を見ると、
私も安心し、眠りにつきました。
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胸が痛くなる話だ…
憑かれていたのかしら┅?