事故物件で体験した恐怖「私じゃない誰か」
投稿者:ぴ (414)
この髪の毛が掃除機で吸っても吸っても、またすぐに落ちています。
その髪の毛は私の髪にしたら長すぎるし、友人のものにしては多すぎます。
これをすごく不思議に思っていました。
これらが私が感じた最初の奇妙なことでした。
住み始めて半月くらい経った頃、私は仕事帰りに職場の人と飲みに行きました。
そしてようやく帰ってきた部屋になぜか明かりがついていて、窓に人影が映っているのを見て大慌てになりました。空き巣が入ったと思ったからです。
私は玄関先にあった箒を武器代わりに持ち、玄関のカギが開いているかチェックしました。
私はお酒を飲んでも吞まれないタイプです。お酒で失敗したことは今まで一度もありません。
だから酔っぱらって見間違ったなんてことは絶対にないと思うのです。
なのに、空き巣が入ったと思われた部屋のカギはがっつりと閉まっていて、誰かが入った形跡はまったくありませんでした。
部屋をくまなく探したのですが、電気がついているだけで人っ子一人おらず、窓ガラスが割れているなど、誰かが入ったような形跡もなし。
私はまるで狐に包まれたような気持ちでした。
結局、翌日職場でその話してはみたのですが、「珍しく酔っぱらってたんじゃない?」と同僚に笑い飛ばされてしまいました。
そんなわけないとちょっと腹が立ちました。
その頃から私にはなんとなく、部屋に私じゃない誰かがいる気配を沸々と感じていたのです。
1か月くらい住んでいると、さらにおかしなことが増えました。
部屋にいると、突然「ガタン」と大きな音がして、物が倒れて落ちてくることがよくありました。
夜中の決まった時間に窓を叩く音で目覚めたことが何度もあります。
3階にある私の部屋の窓を外から叩くなんて現実的に不可能です。
最初の数回は寝ぼけていたのかと思いましたが、深夜の2~3時に連日それが続くと、さすがに異常を感じました。
そんな中、最も私が悩まされたのは、自分が取る異常行動でした。
その部屋に住むようになってから、私は怒りっぽくなったそうです。
自覚はあまりなかったのですが、確かにあの頃、急に職場の人と口論になったり、職場の人との対立で不穏な空気が流れることが増えました
。気づいたら大事な書類をびりびりと破いていて、真っ青になったこともあります。
自分でもおかしいと思ったし、いつしか周りの人から「憑りつかれている」と言われるようになりました。
その時期、私は部屋に帰ると毎日行うルーティンができていました。
一番初めにお風呂に入ります。そしてなぜか冷たい水をお風呂に入れて、それに入りました。
その後熱いお湯を何度か浴びて、また冷たい水に。
今考えると常軌を逸した行動だったと思います。
でも怖いのはそれをしている自分にまったく違和感を感じないことでした。
寝ているとときどき長い髪の毛の女性が私の首を絞めました。
苦しかったけどなぜかそれを受け入れている自分がいるのです。
あの時の私は今考えると確かにいつもの私とは違っていました。
本当に「私じゃない誰か」に憑りつかれているかのようでした。
実話ですか?臨場感ありました!