地元のヤンキーの怖い話
投稿者:陶芸参謀 (37)
僕が20歳前後の頃の話です。
当時、僕は地元の友人Y君の家で酒を飲んだりゲームをしたりして、一緒に過ごす事が多くありました。
そのY君は地元の人間なのですが、元々は隣町の住人で、そちらから引っ越してきた人間でした。
そのためか、Y君の元地元の友人たちがY君の家に遊びにくることもよくありました。
Y君の友人たちというのは、ヤンキー系の人ばかりで、当時まだ10代の感覚が抜けていなかったせいか悪いことをして捕まったとか何だとかそういった話を良く聞かされました。
そんなある日、Y君がまた新しい友達を紹介してくれました。
名前は仮にS君とします。
そのS君は長髪にキャップをかぶっていて、隣町のヤンキー界隈でそこそこの悪さをしているらしく、ただのチンピラという雰囲気の男でした。
お酒が入り、話が盛り上がってきた時に、S君はある事件について語り始めました。
つい最近、近くにあるマンションの前で揉めた男二人組を、S君たちは車に乗せて拉致して、倉庫に連れ込んで暴行を加えたという話でした。
よくドラマや映画で相手の体に縄を結わいて逃げられないようにするシーンがありますが、本当のアウトローの世界ではあんなことをしないと語り始めました。
どうするのかというと「ナイフで相手のお尻を突き刺すだけ」だそうです。
お尻の筋肉を切り裂くことで、あまりの痛みに歩くどころか立つこともできなくなるからです。
わざわざ縄とか買ってくるバカいねえよとヘラヘラと笑いながら語っていました。
それから数日後のことです。
家でニュースが流れていました。
僕のすぐ近所のマンションで、被害者男性二人が連れ去られて集団リンチに遭って一人が死亡したという事件でした。
犯人は複数いて、一部の人間しか逮捕されていないという状況とのことでした。
僕はすぐにS君のことを思い出しました。
Y君にS君のことを尋ねると、Sは○○に逃げて連絡が取れなくなったと言っていました。
今S君がどうなっているのか分かりませんが、逮捕されて罪を償ってくれていることを祈るばかりです。
○○って北の国かな?